自宅に捜索に入る様子(時事通信より)

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「パパ活」──もはや一般にも使われている言葉だが、こうした行為に付随した犯罪が数多く発生している。性的被害、金銭被害、組織的な犯行など、例を挙げればきりがない。
 6月17日、東京地裁にて開かれたある初公判で争われた事件は、こうした犯罪を網羅するような内容だった。

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 事件の主犯と見られる小野洋平被告(40)は、一夫多妻を自称し、妻の晴香被告(28)、内縁の妻の凛被告(24)と共謀し、パパ活で知り合った女性に対して各種の犯行に及んだとされている。

 事件発覚後、洋平被告らが10代の女性に首輪を付けて監禁し、「お前はイヌ」などと言っていたなど、その異様な犯行態様が報じられた。

 起訴された罪名は、不同意性交等罪、監禁罪、詐欺罪など計7つに及ぶ。

 裁判の冒頭、洋平被告は裁判官から職業を聞かれると「今回の犯罪行為(について)でなくですよね?」と聞き返すなど、その犯行の常習性をうかがわせる一幕もあった。初公判で明らかになった事実について、傍聴を行った裁判ライターの普通氏が詳報する。

「顔立ちは整い、表情は穏やか」

 髪を後ろで一つに結び、スーツに白いワイシャツを着用した洋平被告は、刑務官に挟まれながら入廷した。整った顔立ちをしており、表情は穏やかだった。人定質問の受け答えなどの話し口は非常に軽やかだ。

 起訴状によると、洋平被告は妻の晴香被告、内縁の妻・凛被告と共謀して、大きく分けて3つの事実に問われている。

 1つ目は東京都新宿区内のホテルにて、当時19歳、25歳の女性との性交を密かに設置していた動画撮影機器で撮影したこと。

 2つ目は撮影、複製した性的な動画を、インターネット上の動画投稿プラットフォームに投稿したこと。

 そして3つ目は、前出の女性との性的行為によって、晴香被告が婚姻者として精神的苦痛を被った事実などはないのに、晴香被告の代理人弁護士を通じて女性に損害賠償として300万円を請求し、東京地裁において同額での和解を成立させたこと。

 洋平被告はいずれの事実も認めた。

「交渉役」と「撮影役」妻と内縁の妻に振り分けられた役割

 検察官による冒頭陳述によると、洋平被告は大学卒業後に不動産会社などで勤務をしていたが、事件当時は無職だった。晴香被告、凛被告と同居し、一夫多妻を自称していた。洋平被告は「パパ活」による性交を、晴香被告、凛被告に撮影した上で投稿サイトにアップロードするよう指示したとみられる。

 また損害賠償請求に関しては、晴香被告を交渉役、凛被告を撮影役などに分担。洋平被告と女性がホテルに向かう際に、指輪をしていることがわかるように撮影したり、ホテルから一時外出した際に凛被告が部屋に忍び込んで身分証を撮影するなどし、"不貞行為"による賠償請求に向けた動きをしていたと見られている。

 被告人には多数の追起訴が予定されている。弁護人は、追起訴の目途が立つまでは検察官の証拠への意見を述べないと留保し、次回以降の公判日程はいまだ決まっていない。

 晴香被告、凛被告に関しては、別日に2人同時に公判が開かれている。2人は時折うつむきながらも、一連の行為をめぐる事実を認めるか質問されると、しっかりと「はい」と答える様子を見せていた。

 今後も本件については動向を追っていく。公判はまだ始まったばかりだ。

◆取材・文/普通(裁判ライター)