YouTubeチャンネル「【世界経済情報】モハPチャンネル」が、「【カスピ海】水位低下で大ピンチ!懸念される物流・資源への影響!天然ガス生産世界の3%!」と題した動画を公開した。動画では、世界最大の湖であるカスピ海で近年急速に進む水位低下の現状と、それが世界の物流や資源供給に与える連鎖的な影響について解説している。

動画によると、カスピ海は2000年頃から2020年にかけて約2メートルの水位低下を記録しており、2100年には30メートル下落するという見方もある。その原因として、気温上昇による蒸発量の増加に加え、流入水量の8割を占めるヴォルガ川からの流量減少が挙げられる。ソ連時代に行われた11基ものダム建設や灌漑事業が、流入量減少の大きな要因だという。実際、カスピ海の東側に位置するアラル海も、同様の理由で面積がかつての10分の1以下となり、ほとんど枯渇してしまった事例が紹介された。

水位低下による影響は、生態系のみならず経済活動にも深刻なダメージをもたらしている。一つ目は物流への影響である。浅瀬が広がることで港湾施設が機能不全に陥り、水深が浅くなると船の積載量を減らさざるを得ない。特に、中国と欧州を結ぶ国際物流ルート「中央回廊」において、カスピ海は重要な中継地となっている。ウクライナ情勢や紅海でのリスクが高まる中、中央回廊の重要性は増しており、カスピ海の港湾機能低下は世界的なサプライチェーンを脅かしかねない。

二つ目は資源インフラへの影響である。カスピ海には多くの海底油田が存在し、天然ガス生産量は世界の3%を占めている。水位が低下して海底を前提に作られた設備やパイプラインが露出することで、重大な問題が生じることが懸念されている。

対策として、一部の港湾では海底の掘削が行われているが、複数国にまたがる水資源の管理や気候変動への対応は極めて困難だという。日本政府もカザフスタンの水資源管理能力強化に向けて無償資金協力を行うなど支援に乗り出しているが、根本的な解決の目処は立っていない。カスピ海の危機は、世界経済全体で注視すべき重要なリスクであることが浮き彫りとなった。

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