中国でインスタント麺企業が業績好調、売れ行きは本当に良くなったのか?―中国メディア
2026年8月19日、中国メディアの第一財経は、中国の即席(インスタント)麺大手各社の業績が好調な一方で、出荷量は減少傾向にあることを報じた。
記事は、2026年1〜6月期の決算において主要な即席麺企業が増収増益を記録していることを紹介。統一企業中国の食品事業売上高が前年同期比4.7%増の56億3000万元(約1200億円)、純利益が同9%増の14億元(約300億円)に達したほか、康師傅の即席麺売上高も同2%増の137億3000万元(約2900億円)となったと伝えた。
また、日清食品の中国事業における4〜6月の売上高も即席麺事業のけん引により前年同期比13.8%増の189億9000万円を記録したとしている。
一方で、「大手企業の成長は市場全体の復調を意味するものではない」と指摘。小売りデータによると、26年1〜6月期の実店舗(スーパーやコンビニなど)における即席麺の売上高は前年同期比10.6%減、出荷量は同14.5%減と大幅に落ち込んでおり、新製品のSKU(最小管理単位)数も前年同期の半分以下に急減していると紹介した。
さらに、世界ラーメン協会の統計でも中国(香港を含む)の年間総需要は2020年の463億6000万食から2025年には432億7000万食へと縮小傾向が続いていることに言及。需要減少の背景として、フードデリバリーや新小売りサービスの台頭、レトルトや調理済み食品の普及、そして消費者の健康志向の高まりによる買い控えを挙げている。
記事は、市場が縮小する中で各社の業績拡大を支えているのは高価格帯商品へのシフトだと解説。統一企業中国では、プレミアム商品の「茄皇」や「満漢大餐」が2桁成長を記録したほか、中国即席麺大手の白象でも工場の出荷製品のうち中高価格帯が7〜8割を占めるようになっていると紹介した。
このほか、原材料コスト低減や、コミュニティーEC、ライブコマース、スナック菓子専門店といった新たな販売チャネルの開拓も各社の業績を後押ししたと分析している。
記事は、高価格化の推進によって即席麺が持つ手軽さや割安感といった優位性が薄れるリスクがあるとした上で、主要消費層である若年層のニーズを的確に捉え、製品の刷新やオンラインとオフラインの融合を継続することが今後の生き残りに不可欠とする専門家の意見を紹介した。(編集・翻訳/川尻)

