【独自】旅行中の社長宅に空き巣 エルメスのバッグやジュエリーなど被害額数千万円 犯行前には“不審な兆候”下見やマーキングか
愛知県で3人組が住宅に侵入し、金品を盗んで逃走するまでの一部始終を防犯カメラが捉えていた。事件があったのはお盆シーズン。当時家主は旅行で家を空けていたというが、なぜ留守中の自宅が狙われてしまったのか。取材で見えてきたのは、犯行前に家主が感じたという不審な兆候の数々だった。
バールで扉をこじ開け侵入
愛知県内の住宅に設置された防犯カメラの映像。8月14日深夜2時40分ごろ、家の前に止まった白い車から人が降りてきた。現れたのは帽子やフードで顔を隠した3人組。1人は手に緑色の袋を持ち、周囲を警戒する様子を見せる。
するとフードを被った残る2人が、手に持ったバールのようなものを扉に刺し、力任せにこじ開けようとする。およそ1分後、扉を開けた3人は住宅の中へ。
そのおよそ3分後、再び防犯カメラが捉えたのは、大量のものを持ち去る3人組の姿だった。
よく見ると侵入前に手にしていた緑色の袋は、パンパンになるほど物が詰め込まれていた。3人組の姿が見えてから立ち去るまで、およそ4分間の犯行だった。
「一生の宝物、全部なくなった」
21日、イット!が被害にあった住宅を取材すると、扉にはこじ開けられた痕跡が残っていた。
被害に遭ったAさん:
めっちゃショックだな。扉があんなボロボロになって。あんなにたくさん盗られたのはびっくりして。
被害に遭ったのは貿易関連の会社を営むAさん。当時Aさんは旅行のため滋賀県を訪れていて、警備会社からの連絡で状況を知ったという。
被害に遭ったAさん:
カバンが並んでいたが、全て盗られた。エルメスが多いかな。10年20年くらい(かけて)ためたカバンだね。
元々ここにジュエリーケースがあって、丸ごと盗られた。(引き出しは)帰ってきたときは全部開けた状態。あと親や親せきからもらったものもあるし、金額(被害総額)はね、多分何千万じゃないかな。大事に使ってるもの、一生の宝物、全部なくなって。
Aさんによりますと、被害にあった住宅は5年前に建てたもので、防犯カメラを複数設置するなどしていた。
被害に遭ったAさん:
(ニュースで)窓から(入る)のが多いから、窓が見えないようにしてほしい、泥棒が入りにくいように設計してほしいと。結局玄関から入られて、一番ショック。
不在を知ったうえで狙ったか
セキュリティ面に力を入れていたにも関わらず、Aさんの自宅はなぜ被害にあったのだろうか。
元埼玉県警捜査一課の佐々木成三さんはこう分析する。
佐々木成三さん:
やみくもにこの家を狙ったわけではなくて、多分この家族がいないということも知って、ここに向かってると思うんですよ。
事件が起きる15分ほど前、家の周りで不審な動きをする1台の車が防犯カメラに映っていた。犯人が乗ってきたものかは分からないが、Aさんの留守を確認していた可能性もあるという。
佐々木成三さん:
扉を数分で開けるというのは手際がいいなということと、あと見張りを立てているということ。まず金目のものを盗む姿が映っていますので、このやり方というのはちょっと初めての素人でできるかなというのは疑問に感じているところはありますね。
「謎のバケツ」はマーキングの可能性
実は事件が起きる前、Aさんの自宅の周りではある不審なことが起きていた。自宅の周りには、4カ月ほど前から不審な金属製のバケツが置かれたという。Aさんが周囲の人に確認したものの、白いバケツの持ち主は分からないままだったという。
被害に遭ったAさん:
勝手に捨てたらいけないし、でも自分の家の前に置いてあるからなんか嫌だなと思って。
不審なバケツが置かれた後に発生した今回の事件。その後さらなる出来事があった。
被害に遭ったAさん:
きのう赤色のやつが増えて、今回の犯行と関係あるかどうか知らないけど。
この2つのバケツは今回の事件と何か関連があるのだろうか。
防犯アドバイザー 京師美佳さん:
(窃盗団の)マーキングの可能性はあります。例えば門扉に石を置いたり、コインを3つ置いたり、またはその鍵穴にセロハンテープを貼るなども、あからさまにわかるような物を置いて、それをどかす、移動させる時間を見て在宅時間、またはこの家に人が住んでるかどうかっていうのを確認するためだけのマーキングもあります。
Aさんによると、白いバケツに気づいたのはおよそ4カ月前。そして事件は8月14日午前2時40分ごろに起きた。さらに20日は少し離れた場所に赤いバケツが置かれていたという。いずれも窃盗との関連は分かっていないが、Aさんは近所の人や自分の物じゃないので勝手に捨てられなかったと話していた。
防犯アドバイザーの京師さんはこの2つのバケツについて、誰かが捨てていった可能性も挙げつつ、今回の事件に関係がないとは言い切れないと指摘する。そう考える理由について、同じような場所にバケツが2つあるのは偶然とは考えづらく、窃盗グループの下見役と実行役の間で、犯行する前と後を知らせるために置いた可能性もあるのではと指摘をしている。
京師さんによると、近年、侵入犯は犯行前に下見をするケースがあって、その際に目印を残すこともあるという。もしも自宅の周辺に見慣れないものがあった場合には、まず証拠を残すために写真を撮ってから警察に連絡、相談して指示を仰ぐといいという。知らせることによってパトロールの強化につながる場合もある。仮に犯行の目印だった場合には、早めに移動するなどした方がいいという。
今回の事件について警察は窃盗の疑いで捜査を進めている。
(「イット!」8月21日放送より)

