Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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20日、富士山富士宮口登山道の6合目で小学2年の男の子が父親らに置き去りにされ警察に保護されました。登山家、野口 健さんも聞いたことがないと驚きを隠せませんでした。

(山小屋の人)
「ここのベンチの隅っこの方ですね。こちらに座ってした。しつけだったりとしても、10分で戻るとか、さすがにね、7歳の子、8時間というのは、ちょっと長時間過ぎるのかなと思います。」

6合目に置き去りにされたのは、愛知県名古屋市から来た小学2年で7歳の男の子です。

警察によりますと、20日午前7時40分ごろ、富士山富士宮口登山道の6合目で「子どもが1人で置き去りになっている。ベンチで座っている」と山小屋の関係者から警察に通報がありました。

男の子は父親と中学1年の兄と3人で早朝から富士登山をしていて疲れてぐずっていたところ「8時間ぐらいここにいろ」と父親に言われ置いて行かれたということです。

通報からおよそ2時間後に警察官が男の子を無事保護し、警察が父親に電話をすると父親は8合目付近から戻ってきたということです。

通報した山小屋のスタッフは…

(宝永山荘 髙井彰さん)
「ちょうど僕がトイレ掃除してて、外で、喧嘩のような声が聞こえて、トイレから出て、ベンチ見たら、子供が1人で、チラチラ小屋の中から見てたら、なんて言ったらいいのかな、お父さんが戻ってくる気配がなく、それで、警察に相談させてもらった。」

そのときの子どもの様子を聞くと・・・・

(宝永山荘 髙井彰さん)
「本当にお父さんの言う通り、8時間待っていようっていう心積もりをしていて小屋の方に保護しようとしたけど、『いや、ここでお父さん待ってるよ』というような状況だったので、ちょっと女性のスタッフのが対応して、小屋の方に保護した。体調は全然大丈夫だった。」

警察は、父親に引き渡す際に、きつく注意。父親は「軽率なことをしてしまった」と言ったということです。警察は事件化についても検討しましたが、父親が、連絡後すぐに駆け付け、反省した様子だったため見送ったということです。

21日も富士山には多くの家族連れの登山者がいました。子どもが置き去りにされたことについて聞くと・・・

登山者)
「7歳だったら走り回って事故が起きたら亡くなってしまうかもしれない。考えられない。」
「子どもから目を離さないことが一番大事。常に目で追うようにしてる。考えられない。」
「気分が落ち込んできた休憩しようと思っていてなんなら下りる。帰りも下りなければならないので少しでも怪しかったら聞くようにしている、子どもが決心して上へ行けるなら行くし、行けないならあきらめるつもりで登り始めている。」

登山家 野口 健さんも、このニュースを聞いて驚いたということです。

登山家 野口 健さん)
「2年生の男の子と一緒に親子で登っていて、お父さんですよ、置き去りにして山頂に向かうというのはちょっとなかなか考えられないですよね。で、僕も自分の娘が小学生の頃から一緒に山登ってますけど、確かにね、ぐずる時はある。で、そういう時に、僕の場合はほんとちょっと20mぐらい先に行って、様子を見ているとか、はしてましたけど、山に残して自分だけ山頂に行くのは、もうあり得ないと思う。これはもう1歩間違えば事件になると思いますよ。もしこれで何かあったら、その行為自体、山はそもそも危険なところで危険なあるところに小学生の子どもを連れて行って、放置して、自分たちが、登って行くというのは、あってはならないし、モラルが云々とかいう次元を遥かに超えてると思うんですね。」

野口さんは親子での登山などグループで山を登るときは、体力のある人が後ろを歩くのが基本だと言います。

登山家 野口 健さん)
「子どもだったり、自分より体力がないと、あと、自分より登山経験が少ないという方と、登る時には、一般的には山ではリーダーが後ろというのがある。富士山は標高が高い。ですから、高山病にかかる子も出てくる、でも、子どもたちはなかなかそれを言えなかったり、我慢したりとか、それは子どもに限らずですけどね。ですから、こう、顔色見ながら、ちょっと頭痛い、頭振ってごらんとか言って振ったら、痛いね、じゃあ1回休憩しようねって言って、それでも治らなかったら、じゃあ降りようねっていうことをするわけですよね。ですから、そのジャッジをするんですよね、大人はね。」

<スタジオ解説>
(徳増ないるアナウンサー)
7歳の男の子が置き去りにされたという大変危険な行為です。
今回の経緯を振り返りますと、父親と中学生の兄、そして7歳の男の子が3人で登山を開始しました。
それでその後、6号目付近で父親は中学生の兄が先に行ってしまったので、7歳の弟が疲れてぐずったために置き去りにしたということなんです。
その後、山小屋の方から警察に通報がありました。そして警察が男の子を保護。父親は帰ってきましたが、およそ3時間男の子を置き去りにしたことになります。

若狭さん、状況によっては事件や事故になってもおかしくないと思うんですが。

(コメンテーター 若狭 勝 弁護士)
理論的には保護責任者遺棄罪というのが成立する可能性があると思うんですが、ただ父親とすると、先に中学生の兄が行ってしまったと。だからそういう意味においては、中学生の兄もちゃんと保護しなきゃいけないので、危ないから。それに父親がついていってしまった。だから7歳の男の子はそこに置いておかなきゃいけないというような状況があったのかもしれない。そうなると犯罪の成立というのは難しくはなると思うんですけれど。

ただ親として何をすべきかということの観点でいうと、やっぱりその際に山小屋の人に、そういう状況だから「ちょっと見ててくださいよ」とか言う必要があると思いますし、特にこの7歳ぐらいの男の子って、やっぱりだんだんだんだん時間が経つと不安心理が増してきて、自分で登っていっちゃうとかいうこともあり得るし、そうすると危険がどんどん増すと。あるいはまた誘拐とかね、最近のあることが起こり得るんで、やっぱりそういう意味において山小屋の人に一言声をかけてっていうのが、親としてやっぱりやるべき倫理的な道徳的なところとしては、あり得るかなというふうに思いますね。

(徳増アナ)
そうですね。本当に今回事故にならなくて、津川さんよかったですよね。

(コメンテーター 津川祥吾 元衆議院議員)
そうですね。私もお子さんと関わる仕事をしていて、少し感じたんですが、7歳=小学2年生ぐらいのお子さんの言葉っていうのは、もちろんそこは大切にしていく必要があるんですが、ちょっと大人が“翻訳”する必要もあると思うんですね。
例えば「疲れた」って言われたら、それが“ちょっと休みたい”なのか、もう限界“”なのか、あるいは「大丈夫」って言った時、本当はダメなんだけども、“大好きなお父さん、お兄ちゃんと、僕も山頂まで登りたい”って思いを言っているのかもしれないですよね。ですからそこは大人が少し翻訳してあげて、本当にこの子はどうなのかなっていうのをまず見てあげること。

それから、お子さんと一緒に登山をするというのは、お子さんを山頂まで連れていくことだけが成功ではないと思うんですね。もう無理だと思ったら、もうここは諦めて降りようという話をして、本人が「降りたくない」と言っても、次に機会があるよという話をして、無事に家まで帰れたら、それが成功なのかもしれないのでね。やはり家族で登る時には、ぜひお子さんと一緒に、そこの辺はしっかりと考えた上で登っていただきたいなと思いますね。

(徳増アナ)
登山家の野口健さんが挙げているこうしたポイントも気をつけながら、今回家族3人離れ離れになってしまいましたが、基本一緒に登りながらですね、こういったポイントに気をつけて、安全を第一に登山を楽しむようにしてください。