AI開発競争、中国の強みは最も魅力的なチャットボットを生み出すことではない―米メディア
中国メディアの総台環球資訊はこのほど、人工知能(AI)開発競争における中国の強みは最も魅力的なチャットボットを生み出すことではなく、港湾、倉庫、電気自動車(EV)、病院、物流ネットワーク、教室、工場などあらゆる場所でAIを実用的なものにすることにあるのかもしれないとする米経済誌フォーブスの記事を紹介した。
記事は「シリコンバレーは依然としてAI神話の中心的存在だ。しかし、中国はそれとは異なる競争を繰り広げているのかもしれない」と指摘。「中国があらゆる場所でAIを実用的なものにしようとしていることは重要な点だ。なぜなら、AIの勝者はベンチマークスコアが最も高い国ではなく、知能を豊富かつ安価に提供できる国こそが勝者となる可能性が高いからだ」と伝えた。
そして「中国にとって最も有望な道」について、「目覚ましいブレークスルーを何か一つ成し遂げることよりも、研究への意欲や産業能力、積極的な価格設定、協調的な展開を組み合わせることにあるのかもしれない」と論じた。
記事は「多くの西側の政策立案者は認めたがらないかもしれないが、中国のAI開発における勝利は、数十億もの人々に役立つ可能性がある」と指摘。「安価なモデルによって、家庭教師、翻訳、診療、法的支援、農業アドバイス、中小企業向け自動化といったサービスが、西側諸国の有料サービスでは到底届かないような地域にも提供されるようになるかもしれない。中国との競争によってAI開発コストが下がれば、人道的な恩恵は現実のものとなるだろう」と伝えた。
また、米スタンフォード大の「2026年AIインデックスリポート」によると、 25年の米国の民間AI投資額は中国の23倍以上だったが、26年3月時点で米国のトップモデルは中国のそれをわずか2.7%上回るにすぎないとも伝えた。
記事は「米国の本当の問題は中国ではなく慢心にある」とし、「解決策はパニックでも保護主義でもない。必要なのは真剣な代替案だ。競争力のあるオープンなモデル、低所得国でも導入可能な安全なインフラ、実際に機能する民主的な統治、そしてシリコンバレーの既成概念にとらわれない市場向けに開発されたAI製品。米国とその同盟国がこれらを提供できないのであれば、世界の他の国々が、最初に登場し、十分に機能し、かつコストの低いシステムを選択するのも当然だろう」と結んだ。(翻訳・編集/柳川)

