「私の頃は学校の授業だけで泳げたのに…」猛暑・老朽化で“プール授業”が減り「今の子はスイミング通わないと泳げない」とママ友に聞きビックリ! 子どものために“習い事に課金”は必要でしょうか?
プール授業はなくなっていないが、やり方が変わってきた
笹川スポーツ財団の「スポーツ振興に関する全自治体調査2024」によると、2024年度に水泳授業を「すべての小学校で実施している」と答えた市区町村は93.4%でした。授業そのものは、今も広く続いています。
変わってきたのは、どこで授業をするかです。
同調査によると、自校のプール以外の施設での水泳(プール授業)の実施方法(複数回答)では、「公共施設等のプールで授業を行っている」が44.1%、「民間事業者に授業を委託している」が20.4%、「自校のプール以外で行っている学校はない」が41.7%でした。
民間への委託は人口が多い自治体ほど進んでおり、人口50万人以上では64.0%にのぼります。また、プールの廃止を計画している小学校があると答えた市区町村は16.9%ありました。
背景にあるのは猛暑と施設の老朽化
仙台市教育委員会が令和8年1月にまとめた基本方針では、市の小中学校において、猛暑による熱中症対策のため水泳授業が中止となるなどで、計画的な事業の実施が難しくなっていると説明しています。
費用の重さも理由の1つです。同市の試算では、学校プールの維持管理には1校あたり年間およそ460万円かかります。築41年から50年のプールが65校、築51年以上が36校(令和7年4月時点)と古く、建て替えの費用も課題です。同市は今後、学校プールを使わず民間などの施設で水泳授業を行うことを基本としています。
スイミングスクールは1年でいくらかかる?
学校のプール授業のやり方が変化している中で、授業だけでは泳げるようにならないと、スイミングスクールに通う子どもが増えています。では、スイミングスクールの費用はいくらぐらいなのでしょうか。
例えば、愛知県のとあるスイミングスクールのこどもクラスの会費は、週1回で月8000円(税込)です。1年分の月謝は次のとおりです。
8000円×12ヶ月=9万6000円
これに、入会金1100円と事務手数料3300円が加わります。
9万6000円+1100円+3300円=10万400円
入会金は最初だけですが、事務手数料は1年ごとにかかります。2年目以降は次の金額です。
9万6000円+3300円=9万9300円
ほかに、水着などの用品代もかかります。
週2回に増やすと月会費は1万500円になり、1年では次の金額です。
1万500円 × 12ヶ月 = 12万6000円
週1回と比べると、年間で3万円の差がつきます。
習い事の平均と比べ、負担を抑えるには
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、公立小学校に通う子どもの「スポーツ・レクリエーション活動」にかかる年間平均額は6万6529円でした。週1回のスイミングに初年度10万400円かけると、平均との差はこうなります。
10万400円-6万6529円=3万3871円
負担を抑えるなら、まず回数の見直しです。授業で困らない程度に泳げればよいなら、週1回から始める方法もあります。
また、住んでいる自治体の方針を確かめることも大切です。仙台市は民間施設でのプール授業にかかる費用や送迎バス代を市が負担するとしているように、家庭の負担は水着などにとどまる自治体は多いでしょう。スイミングスクールとしては、公営プールの安い教室が使える地域もあります。
まとめ
小学校の水泳授業は9割を超える市区町村で続いていますが、猛暑と施設の老朽化を背景に、公共施設の利用や民間への委託が広がっています。
泳力不足を補うために民間のスイミングスクールに週1回通わせる場合、費用は初年度10万400円が1つの目安です。習い事の平均より3万円あまり高いため、まず自治体の方針などを確かめ、必要に応じてスクールを検討するとよいでしょう。
出典
笹川スポーツ財団 スポーツ振興に関する全自治体調査2024
仙台市教育委員会 学校プールと水泳授業のあり方についての基本的な方針 令和8年1月
文部科学省 令和5年度子供の学習費調査 調査結果の概要
執筆者 : 高橋祐太
2級ファイナンシャルプランナー技能士

