性的暴行を暴露されて“逆ギレ”した叔父に刃物で対抗した姪 二審有罪を最高裁が破棄差し戻し 正当防衛認める【韓国】
韓国で、幼少期に叔父から性的被害を受けたと暴露した後、これに激怒して自宅に押しかけ暴れた叔父に対抗して刃物を手にした姪の事件で、大法院(最高裁)は無罪の趣旨で原審を破棄し差し戻した。姪の行為が正当行為に該当するという趣旨だ。
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8月12日、法造界によると大法院・第1小法廷(主審:チョン・デヨプ大法官)は、特殊脅迫の容疑で起訴された39歳女性A氏の上告審で、罰金300万ウォン(日本円=約33万円)、執行猶予1年を言い渡した原審を破棄し、事件を仁川(インチョン)地裁に差し戻した。
事件は2023年1月、A氏が叔父B氏(76)から幼い頃に性的被害を受けたことがあると家族に暴露したことをきっかけに発生した。
このことに激怒したB氏は、A氏の自宅に押しかけ暴行を加えたり、ハサミを手にして脅迫したりするなど暴れた。これに対し、A氏はB氏に対抗するため刃物を手に取り、自ら警察に通報した。
検察はA氏とB氏をそれぞれ特殊脅迫と傷害の容疑で起訴した。一審でA氏は罰金300万ウォン、B氏は罰金500万ウォン(約56万円)の判決を受けた。
A氏は二審の裁判過程で「正当防衛」を主張したが受け入れられなかった。二審裁判所は「B氏が行使した有形力の程度が、A氏の行動の自由を抑圧するほどではなかった」としてA氏側の主張を退けた。
ただし二審裁判所は「犯行に至った経緯に多少酌量すべき点がある」として、A氏に対してのみ罰金300万ウォン、執行猶予1年へ減刑した。
だが、大法院の判断は違った。A氏の行為を刑法上の正当行為と見なし、事件を無罪の趣旨で覆したのだ。現行の刑法第20条は「法令による行為または業務による行為、その他社会通念に違反しない行為は処罰しない」と規定している。

大法院は「A氏の行為は、予告なく自宅に押しかけて暴力を振るい刃物で脅迫するB氏の継続的な不当攻撃に対し、受動的・消極的な次元で行った行為」とし、「その目的の正当性、手段や方法の相当性(妥当性)、緊急性、補充性など、正当行為の要件を満たしている」と指摘した。
続けて「二人が争うに至った発端と経緯に照らし、B氏の責任が根源的であり、より重いと見られる」とし、「B氏の暴行と脅迫に対抗したA氏の行為は、その程度が相対的にはるかに軽いうえ、被害の程度もA被告の方がより重い」と指摘した。
併せて「B氏の暴力性、二人の過去からの関係、性別など多様な事情を総合的に考慮すると、(A氏の行為は)感情的に激昂し恐怖を感じたあまり、自らを保護するための恐怖心から行った行為」とし、「自身の生命を脅かす言動をするB氏の追加の加害行為を阻止しなければならないという切迫した心情から行った行為と見なすことができる」と判示された。
(記事提供=時事ジャーナル)

