88歳の楽団指揮者、充実の老後生活 中国山西省

【新華社太原8月15日】中国山西省太原市でこのほど開かれた器楽公演で、88歳の王紹曽(おう・しょうそう)さんが、太原市老醯(ろうけい)民楽団の高齢アマチュア音楽家40人余りを指揮し、地元曲の「晋陽春(しんようしゅん)」を披露した。明るく軽快な旋律がホールに響き、観客を魅了した。
王さんと音楽の出会いは1950年代にさかのぼる。当時は工場で働きながら、余暇に独学で音楽を学んだ。その後、太原工人文化宮に勤務するようになり、山西民謡と生涯にわたる深い関わりを持つようになった。2007年には、山西省の民謡や民族音楽を掘り起こし、整理、編曲して次世代に伝えることを目指し、太原市老醯民楽団の立ち上げを主導した。
楽団に入団資格はなく、団員の多くは60〜70代の退職者。王さんは「音楽を愛する気持ちさえあれば、誰でも歓迎する」と話す。

王さんは毎朝9時になると、自身の小さな仕事部屋「老醯楽斎」に入り、楽譜を書いたり、曲を手直ししたり、パート譜をコピーしたりする。練習に50人が参加する日は、自ら50人分を用意する。毎週日曜日の練習にも欠かさず参加し、演奏に問題点のある団員には丁寧に指導している。
現在は聴力が低下し、日常的に補聴器を使っている。活動を支えるのが、75歳の旧友、王根宝(おう・こんほう)さんで、公演への参加に加え、会場の手配や各種業務の調整も担っている。民族音楽をより多くの人に親しんでもらおうと、ショッピングセンターでも演奏するほか、ネットを通じた発信にも取り組んでいる。
王さんは「老後生活の一番の楽しみは、皆と一緒に民族音楽を伝えていくこと。触れる人が増えれば、楽しむ人ももっと増える」と話している。(記者/王学濤、張哲)







