兵庫県知事選で注目された「PR会社社長」が再炎上…元慶應SFC生が語る“幼い万能感”への反感の正体
渦中の人物が動き出します。
2024年の兵庫県知事選挙で斎藤元彦知事の選挙戦に関わったPR会社『株式会社Merchu』(以下、メルチュ)の折田楓代表取締役社長です。会社設立10周年を迎えてのインタビューを、自身のnoteで公開しました。
当時、取材陣が自宅や子供の通う保育園にまで殺到したときの心境をこう振り返っています。<「こうやって人は自殺してしまうんだな」という精神のギリギリの淵まで行っていた気がします。>
折田氏といえば、「斎藤元彦候補の広報全般を任せていただいた」と公表したことで、一躍注目を集めました。しかし、これが公職選挙法に抵触するのではないかと指摘され、さらにメルチュが過去に兵庫県の事業を請け負っていた経緯から贈収賄にあたる可能性があるとの見方も示されるなど、事態は緊迫の度合いを増していきました。
結局、刑事告発された公職選挙法違反容疑については、昨年11月に嫌疑不十分で不起訴処分となりました。ほとぼりが冷めたタイミングで、満を持して再スタートを宣言した格好です。
しかし、ネット上の反応はシビアです。「疑惑が出た当時に一切自ら説明を行わず沈黙を貫いただけでなく、捜査に協力した形跡もない。不起訴は潔白が表明されたのではなく、社会的な責任はまだ負っている立場である」との指摘や、「そもそも自分がした行動が世間にどのような影響を与えたか全く分かっていない」との批判に、多くの共感が集まっています。
そして、一昨年には折田氏がSFC(慶應大学湘南藤沢キャンパス)の出身であることも注目を集めました。「もしかして、と思ったら本当にSFCだった」とか、「新入社員のくせに重役のような口の利き方をするのがSFCっぽい」とか、散々な言われようでした。今回も同じような感想を持つ人がいるかもしれません。
◆なぜ「不起訴」になっても反感は消えないのか
では、なぜ折田氏を擁護する声より反感を抱く人の方が多いのでしょうか? 不起訴処分でも納得しない世間の目は、一体どこに引っかかりを感じているのでしょうか?
そして、SFCというブランドが否定的な世論の感情をここまで増幅させている要因は何なのでしょうか?
それを解くカギは、彼女自身の言動にあります。刑事告訴の以前から、折田氏の振る舞いは物議を醸してきたからです。
◆立花孝志氏を「絶賛」した危うさ
たとえば、件の兵庫県知事の出直し選で立候補した立花孝志被告(当時は「NHKから国民を守る党」党首)への評価です。折田氏は「立花さんが斎藤さんを守るという背景にはメディアを正していかなければならないという思いがある」と動画内で絶賛していたのです。
立花被告には当選する意思はなく、斎藤知事を「合法的にサポート」するためだけに出馬したと主張し続けました。「斎藤知事はパワハラをしていない」とか「元県民局長は不倫がバレるのを怖れて自殺した」とかと真偽が定かではない発言を繰り返し、選挙戦を引っ掻き回しました。
これが従来の常識からかけ離れていたことは言うまでもありません。
つまり、公的な選挙において意図的に愉快犯のように立ち回った立花被告に崇高な価値を見出していたと、折田氏は公言したわけです。それは、自らの利益にプラスであると判断すれば、内容や文脈を問わず利用するという超近視眼的な独善性だと言えるでしょう。
ここから、ごくごく基本的な倫理観すらなかったのではないかという疑義が生じます。彼女のPR活動の根っこには、民主主義社会において最低限保たれるべき良識のかけらすら存在していなかったと言われても仕方のない行為だと言えるのです。
