「クルーザーから真冬の海に」「地上9階でクレーンに吊られて」…スケバン刑事40周年で風間三姉妹が明かす“命がけ”過酷ロケ現場
「スケバン刑事のファンは私たちと同世代の方々が多いですけど、40年経ってもみなさんに愛してもらえるということは、もう一生忘れずにいてくれるのかな、って」
こう話すのは浅香唯(56)。86年に放送を開始したドラマ「スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇」で、主役の“3代目麻宮サキ”を演じていたことを振り返っての言葉だ。
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『スケバン刑事』といえば、初代の麻宮サキを斉藤由貴(59)が、2代目を南野陽子(59)が演じ、爆発的な人気を博したシリーズ作品だ。今年、浅香らが演じた3作目の放送開始から40周年を記念し、リマスター版のブルーレイが発売された。

その発売イベントで「風間3姉妹」――長女・結花役の大西結花(58)、次女・由真役の中村由真(56)、そして三女・唯(三代目麻宮サキ)役を演じた浅香唯の「姉妹鼎談」が実現! プライベートでいまも交流が続くという“仲良し姉妹”からはどんな話が飛び出すか――。
初めての現場
結花「本当に“神様ありがとう”という感じ。作品の魅力ももちろんだけど、唯と由真に引き合わせてくれたこのドラマには感謝しかないです」
唯「本当にそうだよね。でも、さっき2話をイベントでファンの方と観たじゃない。できることなら撮り直したい、と思っちゃった(笑)」
由真「私はこの作品がドラマデビューだったので、今観ると本当にセリフが棒読み(笑)! もっとこなれてきた後半の回を見せてくれればよかったのに、と思っちゃった」
唯「私は『スケバン刑事』の前に『一休さん』のドラマに出させていただいたけど、ほとんど初めてと変わらなかった。結花はすでに映画やドラマに出ていたから、現場では余裕な感じだったよね」
結花「経験はあったけど、あれだけの立ち回りとかアクションは初めてだったから、ある意味2人と並んでスタートラインに立った感じはすごくしていたな」
バミって…
唯「ドラマ撮影に入る前、本読みで結花に会った時にたくさんのスタッフさんがいる中で、机に鏡を置いてポニーテールの髪型を作っていたよね。一般の人は人前でお化粧とかしないじゃない? それを普通にやっていたから“うわぁ、芸能人だ”って(笑)」
結花「あははは(笑)。本読みの時、由真と初めて会った時のこと覚えている? 白いワンピースに麦わら帽子かぶっていて。本当に可愛くて、めちゃくちゃ女の子らしい女の子というのが私の第一印象だった」
由真「ありがとうございます(笑)。でも私、撮影時にはすごく間違えたよね。スタッフさんから色々注文されて、それを意識するとセリフが飛んじゃうの(笑)」
結花「そうそう。今思い出した! アクションシーンのセリフで“テメェ、なんとかかんとか”って凄みを利かせるところがあって、なぜかそこで身体全体が揺れちゃって(笑)。スタッフさんから“身体を揺らすな”って指示が入るんだけど、今度はそのことで頭がいっぱいになって……」
由真「セリフがどっかいっちゃっていたね(笑)」
唯「私もスタッフさんから“バミったところ(撮影時に立つ場所を示した位置)に立って”なんて言われても、“バミって何?”というところから始まっていたから。なんだか色々な意味で辛かったけど、結花と由真がいてくれたから、毎日をなんとか楽しく乗り越えられたと思う」
現場は危険がいっぱい!
「スケバン刑事」の撮影現場では、アクションがつきものだった。しかし昭和の時代、今では考えられない危険なことをこなしてきたと3人は振り返る。
唯「当時、監督に言われたことすべてに、とりあえず“できます”“やれます”って答えていたな。都内のロケで、一の橋公園かどこかで橋から飛び降りるシーンをスタントなしでやったし、ドラム缶の中に入ってぐるぐる回りながらそれを武器にするなんて撮影も(笑)」
由真「私も結構自分でやってた! クレーンに吊り下げられるシーンとか。あれは体に食い込んでめちゃくちゃ痛かった。あと、結花と2人のシーンで、ビルの9階のベランダから身を乗り出して10階のベランダにぶら下がったよね。結花は高いところがダメだから、すごく怖がっていたけど」
結花「命綱を2本つけて、みんなが支えてくれていたけど、1回ベランダの外に出るわけ。私はめちゃくちゃビビっているのに、由真は高いところ大丈夫だから、吊られた状態で足をブラブラさせて。それでスタッフさんに怒られていたよね(笑)」
唯「あと、映画の撮影で真冬の海にクルーザーから飛び込んだこともあったよね」
結花「私、泳げないのに(笑)。最初は顔だけを撮っているから、手で船を支えにしていたけど、“引きの絵を撮ります”ってなったら船が離れて行っちゃって。沖合ですよ! 立ち泳ぎしてなさい、って言われても“いやいや、私泳げないし”って。あのシーンこそ、2人が一緒で良かったよ」
今ならコンプラで…
唯「思い返すと、かなり無茶していたよね。今、同じことをしようとしてもコンプラ問題がどうとかいわれて、多分無理」
由真「確かに、思い返すとすごい現場だったよね。でも当時はやらないと撮影が終わらなかったから(笑)」
結花「そうなのよ〜、やらなければ終わらないから必死よ! “とにかくこれをやれば今日は終わるんだ”って思って頑張ってた」
唯「でもさ、そういうのを超えちゃうと、もう怖いものがなくなって“頑張ればなんでもできる”みたいな根性論が芽生えたよね(笑)。気持ちで押していく、というか。だから気持ちはすごく強くなったと思う」
危険なアクションを笑いながら振り返る3人だが、「スケバン刑事III」にはもう一つ、今なお語り継がれる名物があった。それぞれに与えられた"ヨーヨー""リリアン棒""折り鶴"という個性的すぎる武器である――。
後編【「リリアン棒だけはイヤだった」…「スケバン刑事」風間三姉妹が明かす"名物武器へのホンネ"と40年経っても続く「姉妹」の絆】では、当時の本音から、40年経った今だから語れる撮影秘話、そして現在も続く3人の変わらぬ絆について聞いた。
取材・文/蒔田稔
デイリー新潮編集部
