【泊まれるお寺】座禅・法要も体験…「宿坊」の魅力 外国人観光客にも人気「すべてが最高でした」 『every.気になる!』
今回の「気になる!」は“泊まれるお寺”。外国人観光客から人気の「宿坊」を取材しました。
■寺の暮らしを体験できる「宿坊」 外国人観光客も注目

創建およそ1400年の歴史を持つ、長野市にある国宝・善光寺。本堂の周りには39ものお寺があり、そのすべてが宿泊できる「宿坊」なんです。
そのうちの一つ「蓮華院」の関口慈圓住職。
蓮華院・関口慈圓住職
「泊まる方は圧倒的に増えていますね。外国の方も本当に多く泊まるようになりました」
比較的手頃な価格で泊まれる上、普段、経験できない、お寺での暮らしを体験できるとあって、いま外国人観光客に注目されているんです。
■カナダからの4人家族「いつもと違う体験したかった」

カナダから来た、ルーセルさんファミリー。お父さん、お母さん、お兄ちゃん、弟の4人です。宿には英語ができるスタッフが常駐しています。
宿坊のスタッフ
「ちなみに今回なぜ宿坊を選んだのですか?」
お母さん
「お寺でどんな生活をしているのか興味があって、いつもと違う体験をしたかったんです」
3週間かけて日本各地を旅行中のルーセルさんファミリー。宿坊はホームページで見つけたといいます。
客間がある2階へ行ってみると──。
「Yes, very nice!」
広々とした和室。布団は自ら敷くのだそうです。もともと宿坊とは、遠方から訪れる参拝者のために作られた宿泊施設。昔ながらの宿坊は、トイレなどは共同で質素な作りが一般的ですが…。
宿坊のスタッフ
「みなさんの部屋にはトイレがついています」
この蓮華院、老朽化などにより改修を行い、今年の4月にリニューアルオープンしました。すべての部屋にエアコンを取り付け、Wi-Fiも完備。共同浴場1つだけだったお風呂は、改修後は2つに。
蓮華院・関口慈圓住職
「現代の方が泊まっても不便を感じない最低限のものを備えた建物」
料金は1泊朝食付でおよそ1万3000円から。リニューアル後は、宿泊者が10倍に増えたといいます。
──畳や布団はどう?
お兄ちゃん
「山小屋にも泊まったことがあるから、畳も布団も慣れています」
■両親は座禅も体験

そして、両親が向かったのは…。
蓮華院・関口慈圓住職
「座禅への参加、ありがとうございます」
無料の座禅体験。
蓮華院・関口慈圓住職
「ゆっくり鼻から呼吸してください」
──よくイメージする、バシッとたたかれるのは?
蓮華院・関口慈圓住職
「あれは受ける方も技術がいるので(たたかない)。嫌な思いをされて、いい体験を超えないように」
ルーセルさんたちは、翌朝にこの旅で一番待ち望んでいた儀式があるからと、早めに就寝。
■一家が早朝から向かったのは…「圧巻でした」

そして翌朝、午前5時──。
ガイドさんに付き添われ向かったのは、善光寺の本堂です。
弟
「何が起きるかわからないから、ちょっと楽しみ」
本堂の前では膝をつき、合掌。
参拝者は朝の法要にやってくる住職を出迎えます。「お数珠頂戴(おじゅずちょうだい)」といわれるこの儀式は、創建以来、およそ1400年にわたり、毎朝行われているといいます。頭を数珠で触れてもらうことで、悪い因縁を断ち切り、幸せを授かると言われています。
お母さん
「これを毎朝続けているんですか?」
ガイド
「はい、毎朝」
お母さん
「参拝者をとても大切にしているんですね」
お兄ちゃん
「僕は早起きが苦手だから、毎日こんなに早く起きている住職を本当に尊敬します」
そして住職たちが本堂で行うのが、お朝事(おあさじ)といわれる法要。善光寺にある39の寺院、すべての住職が毎日一堂に会し、お経をあげます。
30分ほどの法要が終わると…。
お兄ちゃん
「僕も学校でドラムをやっているんだけど、声に抑揚があって、すべての音が混ざり合っている感じで圧巻でした」
■朝食は精進料理「やさしい味」

お朝事を終えると、宿坊にもどり朝食の時間です。
お母さん
「すごくキレイ」
肉の代わりに大豆を使った「お揚げ詰め」や、チーズのような食感の「豆腐の味噌漬け」など、肉や魚を使わず、旬の地元の食材を中心に作られる精進料理です。
お母さん
「やさしい味で、すごくおいしい」
お母さんが気に入ったというのが…。
宿坊のスタッフ
「これお粥なんですけど、トウモロコシの芯で炊くんですよ」
──おいしそうですね。
番組スタッフも一口、いただく。
──あ、おいしい! やさしい味。
ルーセルさんファミリーの子どもたちは…。
お兄ちゃん
「僕にとってこれまで日本食は少し味が濃く感じたけど、ここの味はちょうどいい」
■「すべてが最高でした」

宿坊での体験を終えたルーセルさんファミリー。
お父さん
「新しい経験ができて良かったです」
お兄ちゃん
「正直、あまり期待していなかったけど、お寺も美しくて、部屋も快適だったし、すべてが最高でした」
来年4月には、7年に一度の御開帳が行われる善光寺。外国人を含めた、多くの参拝者を見込んでいます。
(2026年8月7日放送「news every.」より)