2006年発売の『ツアーAD PT』が再び脚光 脇元華、穴井詩も投入「初速が強くなった感じ」
ツアーで広がる『PT』人気に、脇元もあやかった形だ。今週テストをして、いきなり実戦投入。クラブは「ほとんど変えない」タイプが、どうしてシャフトチェンジに踏み切ったのか。昨年12月10日に椎間板ヘルニアの手術を受け、「トーナメント特別保障制度」(公傷制度)を適用。6月の「宮里藍 サントリーレディス」で復帰したが、「腰を痛めてから飛ばなくなったので、ギアで飛ぶのであればそっちに頼りたかった」と、飛距離を取り戻すのが目的だった。実際、菅沼菜々はドライビングディスタンスが2025年の242.42ヤード(34位)から249.03ヤード(13位)にアップしている。もちろん、ハードなトレーニングで背筋や下半身を強化したことが大きいが、NTTドコモビジネスレディスで勝利を挙げた際には、「手元側が軟らかいシャフトを使っていましたが、しなりすぎる感じがありました」と、様々なシャフトをテストして『PT』がマッチしたという経緯を明かしていた。脇元もそうした効果を期待してテストをしたが、「初速が強くなった感じがする」と、弾道に変化が見られたという。実際に飛距離も「実感しました。ランが出ている」と狙い通りだった。同社のツアー担当者も「スピン量がもともと多いタイプでしたが、適正の中で少ない状態で出ていた」とフィードバックしていた。かつてはフジクラの『Speeder TR』ユーザーだった。中元調子で先端から中間部に剛性を持たせたモデル。一方メーカーのカタログでは中調子とされる『PT』だが、クセがなく素直な挙動なだけに「違和感なく」振り抜くことができたとも話す。また穴井は最近は使用していなかったが、「15年くらい前」は『PT』ユーザーだった。「EARTH MONDAMIN CUP」から4戦連続で予選落ちしていたが、その間は「結構曲がっていた」と、ティショットにおいて左へのミスが課題だった。そんな時、「そういえばPTって左に来なかったな」と思い返し、引っ張り出してきた。もちろんコスメは“旧デザイン”だ。初日の序盤はまだ左のミスを完全に消せてはいなかったが、「後半はだいぶ仲良くなってきた」と感触は悪くない。ただ、ヘッドもテーラーメイド『Qi4D』から、キャロウェイ『QUANTUM ??? MAX』にチェンジしており、ヘッドとの相性も含め、もう少し調整が必要とも話した。ヘッドの性能はこの20年で大型化も進み、慣性モーメントも大きくなった。その一方で、20年前から変わらないシャフトが、1周、いや2周回って、再びプロの世界で脚光を浴びている。(文・齊藤啓介)
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