夏の甲子園2026 絶対に見逃せない注目選手たち(打者編)

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 今夏も有望選手が多数出場する第108回全国高等学校野球選手権大会。投手編に続き、打者編でも近未来の日本球界を背負って立つ可能性を秘めた10選手を紹介する。このなかに今秋のドラフト会議で指名を受ける逸材がきっといるはずだ。


5季連続甲子園出場を果たした花巻東の主砲・古城大翔 photo by Ryuki Matsuhashi

古城大翔(花巻東/一塁手・三塁手/180センチ・94キロ/右投右打)

パワーで圧倒したい右のスラッガー。1年夏から甲子園の舞台に立ち、今夏で5季連続での甲子園出場になる。2年春から木製バットを使用し、高校通算34本塁打をマーク。強力なエンジンを生かしたスイングは迫力があり、ファーストストライクから積極的に打ちにいく。父・茂幸は巨人などで活躍した名脇役だった。父とは打者としてのタイプが違うが、2ストライクと追い込まれたあとでも粘る姿には共通点がある。守備は柔らかいハンドリングと強肩が武器。甲子園の初戦は大会5日目に新田(愛媛)と対戦する。


木製バットを使用し、高校通算47本塁打の花巻東・赤間史弥 photo by Ryuki Matsuhashi

赤間史弥(花巻東/外野手/180センチ・98キロ/左投右打)

左投右打の怪打者。同僚の古城と同様に木製バットを振りこなし、すでに高校通算47本塁打をマークする。しなやかさと強さが同居したひと振りには、モノの違いが滲み出る。2年春から甲子園を経験しているものの、いまだに全国舞台での本塁打はゼロ。今夏こそ聖地で真価を証明したい。岩手大会では不振に苦しんだが、盛岡大付との決勝戦では2安打と復調気配があった。投手としても左腕から140キロ超の速球とスライダーを制球よくまとめ、安定感が光る。


今夏の宮城大会で打率.615をマークした仙台育英・田山纏 photo by Ryuki Matsuhashi

田山纏(仙台育英/外野手/177センチ・85キロ/右投左打)

陽のオーラが滲み出る男。昨夏の甲子園初戦でいきなり左翼フェンス直撃打を放ったように、インパクトで力強さを出せる打撃が光る。今夏の宮城大会では4番に座り、5試合で打率.615、1本塁打、11打点と大暴れ。高校通算24本塁打をマークする。右翼守備では遠投120メートル、投手としても最速148キロを計測する強肩が発動。ユニホーム姿からは、いかにも明るい雰囲気が放射される。幼少期からピアノにも親しんでおり、合唱の伴奏を得意とする意外性も。甲子園初戦は大会開幕戦で札幌日大(南北海道)と対戦する。


俊足巧打の外野手、健大高崎の石田雄星 photo by Sankei Visual

石田雄星(健大高崎/外野手/173センチ・74キロ/右投左打)

高校球界を代表する外野手。50メートル6秒0の俊足を生かし、縦横無尽に駆け抜ける中堅守備は一見の価値あり。打席に入れば勝負どころを見極める嗅覚が光り、状況に応じて何でもできる仕事師ぶりが際立つ。体格的には平凡ながらバットを振る力もあり、高校通算19本塁打をマーク。祖父・真(故人)は阪急で投手としてプレーしたが、孫は大学経由でのプロ入りを目指す。2年生遊撃手の神崎翔斗も、来年のドラフト指名を狙える好素材だ。甲子園初戦は大会3日目に八幡商(滋賀)と対戦する。


プロ注目の横浜の遊撃手・池田聖摩 photo by Ryuki Matsuhashi

池田聖摩(横浜/遊撃手/176センチ・78キロ/右投左打)

ドラフト上位評価を勝ち取りたい遊撃手。小学6年時にソフトバンクジュニア入りし、熊本中央ボーイズ3年時には侍ジャパンU−15代表に選出された。中学3年時には陸上でも活躍し、ジャベリックスローなど3種目で熊本王者に輝いた。高い運動能力が際立ち、遊撃守備では遠投120メートルの強肩を売りにする。フィジカル面は発展途上で、課題だった打撃も打球に力強さが出てきた。今夏の神奈川大会では6試合で打率.500、0本塁打、10打点、3盗塁をマークした。初戦は大会6日目に沖縄尚学との屈指の好カードを戦う。


中学時代に全国制覇を経験している享栄・坂本亮太 photo by Takahiro Kikuchi

坂本亮太(享栄/投手・指名打者/182センチ・84キロ/右投左打)

投打とも非凡な才能を秘める大器。東海中央ボーイズに所属した中学3年春には全国大会優勝を経験し、将来を嘱望されてきた。投手としては最速148キロを計測する本格派右腕で、打者としては高校通算16本塁打を放つ強打者。とくに投球のラインにスイング軌道を入れる打撃は、将来性が滲み出る。ただ、潜在能力の高さを思えば、公式戦でのパフォーマンスはまだ物足りない。甲子園で殻を破り、大学経由でのプロ入りへとつなげていきたい。初戦は大会7日目に履正社(大阪)と対戦する。


祖父、父ともプロ野球選手だった履正社・辻竜乃介 photo by Sankei Visual

辻竜乃介(履正社/三塁手/183センチ・88キロ/右投右打)

脈々とプロの血が流れるサラブレッド。小学生時は阪神ジュニア、ヤング神戸須磨クラブでの中学時代は侍ジャパンU−15代表と大舞台を経験している。父・竜太郎はオリックスなどで活躍した外野手、祖父・哲也(故人)は中日でプレーした外野手だった。将来は3代にまたがるプロ選手を目指している。高校通算21本塁打をマークするパンチ力が売りだが、今夏の大阪大会では7試合で15打点と勝負強さが際立った。独特の間合いがあり、右方向にも強打が出る。初戦は大会7日目に享栄(愛知)と対戦する。


智辯和歌山の投手陣を牽引する強肩強打の捕手・山田凜虎 photo by Takahiro Kikuchi

山田凜虎(智辯和歌山/捕手/176センチ・81キロ/右投右打)

集大成を見せたいエリート捕手。小学6年時には中日ジュニアに選出される。東海中央ボーイズでは坂本亮太(享栄)や小野舜友(横浜)らと全国優勝した。昨春の選抜では準優勝を経験。今春は侍ジャパンU−18代表候補に選ばれた。遠投105メートルの強肩、高校通算18本塁打の打撃と総合力が高い。今夏の和歌山大会では4番に座り、5試合で打率.533と力を発揮した。智辯和歌山らしい「勝てる捕手」として、大卒でのプロ入りを狙う。初戦は大会7日目に社(兵庫)と対戦する。


抜群の身体能力を誇る岡山学芸館・池本優司 photo by Sankei Visual

池本優司(岡山学芸館/外野手/181センチ・74キロ/右投左打)

未知なる可能性が眠る外野手。長身痩躯の肉体ながらバットの弾きがよく、高校通算17本塁打をマークする。50メートル走6秒1の俊足、遠投107メートルの強肩と運動能力も全般的に高く、中国地区担当スカウトも動向を注視する。今夏は4番に座ったものの、岡山大会の5試合で打率.176、0本塁打、2打点と本来の打棒は影を潜めた。とはいえ、目標とする高卒でのプロ入りを果たすには、大舞台でのアピールは不可欠。大会5日目に鳥取城北(鳥取)との初戦を戦う。

田中皐晴(日南学園/投手・外野手/183センチ・87キロ/右投左打)

九州が誇るバットマン。今夏の宮崎大会5試合で打率.556をマークした打撃は、バットをタクトのように振りこなすスイングが最大の特徴。その一方で、ツボにハマれば高校通算13本塁打の長打力も炸裂する。自分の間合いまで呼び込み、バットヘッドをしならせて打球に勢いを与える。投手としても最速144キロをマークする本格派で、投打においてチームの浮沈のカギを握る。右投左打の外野手は評価が上がりにくい属性だが、持ち前の打撃で打破したい。初戦は大会6日目に明徳義塾(高知)と対戦する。

菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro