2026年11月20日 (金)に実写映画が公開! 脇役女子×完璧アイドル男子、住む世界が違うふたりの「ないものねだり」が互いの心を近づけていく青春純愛物語【書評】

【漫画】本編を読む
周りの人がまぶしく見える一方で、「自分は何者でもない」と思い、物語の中心には立てない存在。『ないものねだりの君に光の花束を』(深津めえ:著、汐見夏衛:原作/KADOKAWA)は、そんな悩みを持つ女子高校生と、大人気アイドルの男子生徒との距離が少しずつ近づいていく青春純愛物語。汐見夏衛氏による同名小説が原作で、 2026年11月20日 (金)に実写映画が公開される、今後さらに注目を集める作品だ。
影子にとって、真昼はまさに自分とは正反対の存在だ。そこにいるだけで目を引き、しかも勉強もできて性格もよく、「主人公」のような人物。影子はそんな彼に遠慮してしまい、できるだけ距離を取ろうとする。しかし、ひょんなことからふたりで図書委員をすることになり、それをきっかけに、クラスメイトもファンも知らない彼の「陰の一面」を少しずつ知るようになる。
青春恋愛らしいときめきの奥に、繊細な心の動きが描かれているのが本作の魅力だろう。完璧に見える真昼にも、人には見せない悩みや孤独を持っている。「住む世界が違う」と当初は線を引いていた影子が、彼の本当の姿に触れていく過程がもどかしくてたまらなく愛おしいのである。
完璧なアイドル男子が自分にだけ見せてくれる、ちょっとひねくれた素の表情や、ふとした瞬間に見せる優しさに胸をつかまれ、気がつくとページをめくる手が止まらなくなっているだろう。切なくて温かい、青春純愛物語がお好みならぜひ手に取ってほしい。
文=坪谷佳保
