脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「人生は好調、不調ではない」と題した動画を公開した。動画では、人々が日常的に使う「好調」「不調」という概念に対し、脳科学者の視点から独自の解釈と提言を行っている。

茂木氏は冒頭、人にはそれぞれ独自のリズムがあると切り出し、「不調というのはリズムの一つの位相であることが多い」と指摘する。かつて流行した、3つの位相から心身の状態を測る「バイオリズム」という概念を例に挙げながら、人間の活動には様々なフェーズが存在すると語る。そして自身の生活を振り返り、時期によって活動内容が変わることは明白であると説明した。

具体的な例として、スマートフォンやパソコンと向き合うスクリーンタイムが長くなる時期もあれば、外を歩いたり走ったりする時期もあると言及。スクリーンタイムの時間帯だけ、あるいは走っている時間帯だけが意味を持つわけではないと語る。ある特定の視点から切り取れば「プラス」や「マイナス」、あるいは「好調」や「不調」に見える状態であっても、それは「単にバランスをとっているだけ」であり、全体として自分という人間を形成しているのだと力説する。

さらに、メジャーリーガーの大谷翔平選手が世間から「不調」と評される時期についても言及した。「おそらく大谷さんは、ただあるフェーズを通っているだけと思っている可能性すらある」と推測し、物事の一面だけを捉えて「好不調」と判断する見方に疑問を投げかけた。

最後に茂木氏は、人生は途切れることなく続いていくものであると説き、「結局そういう多様性をいかに時間でシェアしていくかが大事」と結んだ。物事を好調や不調で分ける単純な見方は乗り越えられるのではないかと視聴者にメッセージを送り、動画を締めくくった。

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