映画独自解説家守鍬刈雄が、YouTubeチャンネル「守鍬 刈雄のお暇なら映画でも」にて『硫黄=悪魔 ハリウッドの文化コード #すぐわ #映画 #守鍬刈雄』と題した動画を公開した。動画では、ハリウッド映画に頻出する「文化コード」の概要と、セリフに頼らず観客へメッセージを伝える視覚的な共通言語の正体について解説している。

守鍬氏は冒頭、文化コードを欧米の人なら説明されなくても分かる「映画の共通言語」であると定義する。日本人にはなかなか伝わりにくい表現として、ホラー映画で「硫黄の匂いがする」というセリフが出た際の例を提示した。欧米では聖書の描写に由来して悪魔が近くにいると解釈されるが、日本人だと温泉を連想してしまうという認識の違いを指摘している。

続いて、宗教的な背景を持つ文化コードの数々を紹介。空から白い羽が落ちてくる描写は天使や神の守護神を、「蛇」は誘惑や罪の象徴だという。また、水に落ちた主人公が水面から顔を出す演出は、単なる生還ではなくキリスト教の洗礼を連想させ、新しい人間として生まれ変わる意味を持つと語る。両手を横に大きく広げる構図も、十字架にかけられたキリストを思わせ、自己犠牲や救世主を暗示した定番の表現だと解説した。

空間や動物を用いた暗示にも言及。地下室は単なる物置ではなく隠された罪や「人間の心の奥底」を、屋根裏は封印された過去を示すという。さらに、鳥籠の中の鳥は自由を奪われた人生を、誰もいない場所に向かって突然吠え出す犬は人間には見えない悪霊や異変の察知を表現していると述べた。

守鍬氏は、こうした文化コードは監督が説明なしで観客に意味を伝えるための共通言語だと結論づけた。映像の端々に込められた意図や背景を理解することで、これまでのハリウッド映画が何倍も面白く見えてくると語っている。