批判覚悟で挑んだ5度目のW杯…一人一人をねぎらい歩いた39歳長友佑都「青春が終わってしまった寂しさ」
[6.29 W杯決勝T1回戦 日本 1-2 ブラジル ヒューストン]
日本代表DF長友佑都(FC東京)が辿り着いた5度目のW杯はベスト32という結末で幕を閉じた。ブラジル戦の惜敗をベンチから見守った39歳は試合後、ピッチで戦っていた選手たちのもとを渡り歩き、一人一人にねぎらいの言葉をかけていた。
賛否のあったW杯メンバー選出から1か月半。長友は日々の練習で一選手としての模範的な姿勢を示すだけでなく、ミーティングの場で豊富な経験を選手たちに伝え、試合の場では「誰も孤独にさせない」ほどの熱量でチームを鼓舞し、一体感を増すばかりのチームに欠かせない働きを続けてきた。
それでも結果はベスト32。自身の賛否について「オセロをやっている感覚。大会が終わったとき、真っ白にできる自信と確信がある」と意気込んで大会に臨んでいた長友の自己評価は厳しいものだった。
「ベスト32でチームを終わらせているので、称賛に値しない。大きな批判をされるべきだなと思う。後輩たちはめちゃくちゃ頑張ってくれた。ピッチを見ても後輩たちには称賛しかない。それを支えてきたベテランというか僕、僕は批判をされるべき。そこは間違いない」
ブラジル相手の善戦という内容についても「感情を言葉にするのがなかなか難しいけど、1分だろうと何分だろうと、負けは負け。そこはしっかり受け入れなきゃいけない。結果が全ての世界。何も言い訳はできないし、自分たちの力不足だった」ときっぱり言った。この勝利への執着心こそが長友の熱量の源泉。ベンチで見つめた一戦にもその姿勢は揺るがなかった。
その一方、長友は「ただ、日本サッカーの4年間の歩みは間違っていなかったと思う」とも言葉を続けた。「間違いなく僕が経験してきた日本代表18年、19年目で、非常に団結した一番強いチームだったと思う。結果はベスト32で終わってしまったけど、その歩みは、そのプロセスは間違っていなかった。そこは胸を張って言えるんじゃないかなと思う」。史上初めて2期目を歩んだ森保ジャパンへの愛着は並ならぬものがあった。
そんな長友はW杯の歴史においてたった9人しかいない5大会出場の偉業を果たした今大会を「僕の、そして僕らの青春でした」と振り返った。
「若い時からサッカー、練習に明け暮れて、僕らは青春を過ごしていないし、みんな(他の選手)もそうだけど、W杯は青春だなと。これだけ大の大人たちがこれだけの熱を持って、これだけの魂を持って、チームが団結して、仲間のために熱くなれる瞬間は他にはない。だから青春が終わってしまった寂しさがある。この仲間と離れたくなかった」
たった1試合で自信を打ち砕かれる一発勝負の怖さもあらためて突きつけられる大会となった。
「W杯はやっぱり怖いですね。なかなか掴ませてもらえない。5回出たけど掴めない。W杯は怖いなと。でもこの怖さが病みつきになる。このW杯はサッカー人生において何にも変え難い。サッカー人生の財産になるし、彼らにはこの経験を次に生かしてもらって、4年後に成長した姿を後輩たちに見せてもらいたいなと思いますね」
そんな長友は今後のキャリアについて「この先のビジョンはもうないです。今は全く考えていない。考えられない。自分がどうしていくのかはわからない」と述べるにとどめた。
ただ、野心が消えたわけではない。「5大会を経験させてもらったことに関して、自分の中だけで終わらせるのは絶対にありえないこと。日本サッカーに何らかの形で貢献できるなら全力でやっていきたいと思うし、やらなければいけない立場だと思う。自分が経験してきたけど、経験させてもらった気持ちが強い。この経験は還元していきたい」と熱い思いを口にし、日本サッカーの発展に目を向けていた。
(取材・文 竹内達也)
日本代表DF長友佑都(FC東京)が辿り着いた5度目のW杯はベスト32という結末で幕を閉じた。ブラジル戦の惜敗をベンチから見守った39歳は試合後、ピッチで戦っていた選手たちのもとを渡り歩き、一人一人にねぎらいの言葉をかけていた。
賛否のあったW杯メンバー選出から1か月半。長友は日々の練習で一選手としての模範的な姿勢を示すだけでなく、ミーティングの場で豊富な経験を選手たちに伝え、試合の場では「誰も孤独にさせない」ほどの熱量でチームを鼓舞し、一体感を増すばかりのチームに欠かせない働きを続けてきた。
「ベスト32でチームを終わらせているので、称賛に値しない。大きな批判をされるべきだなと思う。後輩たちはめちゃくちゃ頑張ってくれた。ピッチを見ても後輩たちには称賛しかない。それを支えてきたベテランというか僕、僕は批判をされるべき。そこは間違いない」
ブラジル相手の善戦という内容についても「感情を言葉にするのがなかなか難しいけど、1分だろうと何分だろうと、負けは負け。そこはしっかり受け入れなきゃいけない。結果が全ての世界。何も言い訳はできないし、自分たちの力不足だった」ときっぱり言った。この勝利への執着心こそが長友の熱量の源泉。ベンチで見つめた一戦にもその姿勢は揺るがなかった。
その一方、長友は「ただ、日本サッカーの4年間の歩みは間違っていなかったと思う」とも言葉を続けた。「間違いなく僕が経験してきた日本代表18年、19年目で、非常に団結した一番強いチームだったと思う。結果はベスト32で終わってしまったけど、その歩みは、そのプロセスは間違っていなかった。そこは胸を張って言えるんじゃないかなと思う」。史上初めて2期目を歩んだ森保ジャパンへの愛着は並ならぬものがあった。
試合後、MF田中碧を励ますDF長友佑都
そんな長友はW杯の歴史においてたった9人しかいない5大会出場の偉業を果たした今大会を「僕の、そして僕らの青春でした」と振り返った。
「若い時からサッカー、練習に明け暮れて、僕らは青春を過ごしていないし、みんな(他の選手)もそうだけど、W杯は青春だなと。これだけ大の大人たちがこれだけの熱を持って、これだけの魂を持って、チームが団結して、仲間のために熱くなれる瞬間は他にはない。だから青春が終わってしまった寂しさがある。この仲間と離れたくなかった」
たった1試合で自信を打ち砕かれる一発勝負の怖さもあらためて突きつけられる大会となった。
「W杯はやっぱり怖いですね。なかなか掴ませてもらえない。5回出たけど掴めない。W杯は怖いなと。でもこの怖さが病みつきになる。このW杯はサッカー人生において何にも変え難い。サッカー人生の財産になるし、彼らにはこの経験を次に生かしてもらって、4年後に成長した姿を後輩たちに見せてもらいたいなと思いますね」
そんな長友は今後のキャリアについて「この先のビジョンはもうないです。今は全く考えていない。考えられない。自分がどうしていくのかはわからない」と述べるにとどめた。
ただ、野心が消えたわけではない。「5大会を経験させてもらったことに関して、自分の中だけで終わらせるのは絶対にありえないこと。日本サッカーに何らかの形で貢献できるなら全力でやっていきたいと思うし、やらなければいけない立場だと思う。自分が経験してきたけど、経験させてもらった気持ちが強い。この経験は還元していきたい」と熱い思いを口にし、日本サッカーの発展に目を向けていた。
(取材・文 竹内達也)

