「アメリカ人の継父に家から追い出され…」大学2年で家ナシ→全米トップの研究機関に勤務→起業で年間6000万円以上の利益を出した日本人女性(32)の“逆転人生”〉から続く

 10歳でアメリカに渡り、研究職などを経て、自身の会社「Aya's Culture Kitchen」を立ち上げて納豆の製造販売を行っているRowe綾花さん(32)。

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 27歳年上のアメリカ人の夫とボストンで暮らしている彼女に、結婚までの経緯、年の差婚に対する周囲の反応、年齢差を感じる場面などについて、話を聞いた。(全5回の3回目/4回目に続く)


Rowe綾花さん ©石川啓次/文藝春秋

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「真剣に付き合うとかは考えていない」年齢差を気にしていた夫と交際するまで

――交際するまでは紆余曲折があったそうですね。

Rowe綾花さん(以下、綾花) 夫が最初、27歳という年齢差をすごく気にしていたんですよ。会うたびに「年齢差が気になる」「真剣に付き合うとかは考えていない」とか言ってきて、こっちから好きとも何とも言っていないのに、そういうことを言われるのがイヤで「もう会いません」と言ったんですよ(笑)。

 そこでさよならして半年ぐらい経ったときに、夫から連絡が来て。会ってみたら、見違えるように変わっていたんですよ。年の差のことを全然気にしなくなっていて、雰囲気がまったく違っていて。

 たぶん自分の中で折り合いをつけたんだと思います。「好きだったらいいや」って気持ちになったんでしょうね。そこにいたるまでに半年かかったんじゃないかと(笑)。そこからまたデートを重ねて、つき合うようになりました。で、結婚しました。

「パパを取られちゃう」反抗してきた夫の子どもたちと打ち解けた“きっかけ”

――パートナーにお子さんは。

綾花 3人います。私が25歳くらいの時に一緒に暮らすようになったんですけど、夫の子どもたちは13歳、14歳、19歳で全員ガッツリ反抗期みたいな(笑)。最初は「パパを取られちゃう」みたいな抵抗があったようで、私の英語をちょっとバカにしてきたりする時期もありました。

 でも13歳や14歳と同じ土俵に立つわけにもいかないじゃないですか(笑)。こっちが大人になるしかないと思ってグッと耐えていました。

――パートナーの子どもとはいえ、腹が立つものは立ちますよね。

綾花 転機になったのはコロナの時ですね。家に全員がずっと一緒にいる状況が私にはちょっとしんどくて、一旦彼と別れて1人で隣の州のプロビデンスに引っ越したんですよ。

 1年ぐらい一人暮らしして、その後また復縁したんですが、そのタイミングで子どもたちと打ち解けました。

 私がいなくなってみたら寂しかったみたいで、私のインスタグラムの投稿にやたら「いいね」をしてきたり(笑)。それも含めて、関係が改善するきっかけになりました。

「年の差婚、気持ち悪」「どうせ金目当てだろ」年の差婚に対する周囲の反応

――パートナーと27歳差であることに、周囲はどんな反応を。

綾花 祖父母がまだ生きていた頃に夫のことを話したら、おじいちゃんがすごく怒ってしまって、半年ぐらい口を利かなかったんです。でも半年無視していたら向こうから連絡が来るようになって、嫌なことも言わなくなりましたね(笑)。

 アメリカでは年の差がかなりある場合、男性側が社会的信頼を失ったりすることもあって、日本より世間の目が厳しいんですよ。交際前に夫がやたらと年齢差を気にしていたのは、社会的な視線のことを考えていたからだったんだと思います。

 Xでは「年の差婚、気持ち悪」「どうせ金目当てだろ」とか言ってくる人もいますね(笑)。ただ8、9年一緒にいて、特に派手な生活をしていないので、お金目当てだろうという目は周りからだんだんなくなってきた気がしますけど。

――日常生活の中で年齢差を感じることはありましたか。

綾花 公衆電話の話を聞いたときには「何、それ?」ってなりましたね(笑)。「近所の公衆電話の前で誰かからの電話を待った」とか。世代的に聞いたことがないエピソードが出てくるのが面白いです。

 お父さん的な言動を感じることもたまにあります。ある朝起きたら、私のイヤフォンのケースに「Ayaka」って名前が書いてあって。なくさないようにということらしいんですが(笑)。ただ体力は私より全然あって、山登りに行くと私のほうが先にバテます。

アメリカでは年齢差がある場合、当たり前のこと」パートナーと婚前契約を結んだワケ

――ステップファミリーの難しさみたいなものは。

綾花 最初の1年間はやっぱり子どもたちとの距離感が難しかったです。さっきも話に出てきましたけど、コロナで家にみんながずっといる状況になって、一旦別れて1人で引っ越したんですよ。で、私がいなくなったことで子どもたちとの関係が良い方向へ進んで。

 今はもっと関係が良くなっていて、真ん中の子は私の仕事に憧れているようで、「綾みたいな食べ物関係の仕事をやりたい」とずっと言っています。まずは私の真似をして、オンラインで英語を教えるところから始めると言っていますね(笑)。

――パートナーとは婚前契約(プリナップ)を結んでいるそうですね。

綾花 結婚する前にやりました。アメリカでは年齢差がある場合、当たり前のことで。たとえば結婚10年以内に離婚した場合はこれだけの資産を分ける、20年以内ならもう少し増える、という形で取り決めをしています。

 要はお金目当てで離婚されて財産を半分持っていかれるのを防ぐための契約です。お互いの借金はお互いのものにするという取り決めもしています。

――普段はどんなスケジュールで生活しているのですか。

綾花 アメリカにいるときは、朝に走ったり筋トレをして、その後に納豆工場へ行って3、4時間過ごして、家に帰ってきたらパソコンで仕事をしながら猫と遊んで、夕飯を作る。けっこうゆるい感じの生活です(笑)。

 工場はスタッフさんに任せられるので、夫と一緒にいろいろな国に行くこともあります。夫が経営しているイノベーションスペースの会社が世界各地にあるので、彼が回るときに一緒についていく感じで。

撮影=石川啓次/文藝春秋

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(平田 裕介)