80歳、夫婦ふたり暮らしの「心地よい距離感」。お互いを尊重し、それぞれの自由な時間を大切に
『装苑』の元編集長で、現在はファッションコーディネーターとして活躍する徳田民子さん(80歳)。16年前に長野県安曇野市へ移住したのをきっかけに、暮らしがとてもシンプルになったそう。ここでは、徳田さんが考える夫婦の距離感などについて紹介します。
※ この記事は『80歳、私らしいシンプルライフ』(幻冬舎刊)より一部抜粋、再構成の上作成しております。

お互いを尊重し合える夫婦の心地よい距離感
夫婦ふたり暮らし。三食とも一緒に食べるし、家で過ごす時間も長い。だからこそ強く意識しているのが、それぞれが自由な時間を過ごすことを大切に、お互いを尊重するということ。

家仕事は上手に作業分担。私は主に料理や洗濯など家のなかのことを担当し、夫は庭仕事や薪づくりなど外のことを担当しています。作業する場が分かれているのはよかったと思っています。
「私は家のなかだけ」とか「夫は外だけ」ときっちり決めているわけではありません。庭木の枝が気になれば私が手を入れたり、夫も気づいたら掃除や片付けをしてくれる。そんな風に、お互い自然に助け合っています。
それぞれが好きなことを楽しむ。そんな時間を持つことは大切です。夫はゴルフの練習に行ったり車に乗って出かけたり、私はミシンを出して、好きな布で服や小物をつくるのがなによりの喜びです。無心になって作業をしていると、あっという間に時間は過ぎていきます。
そうやってお互いを尊重しながらも、逆に距離がぐっと縮まることもある。夫婦ともども、やっぱりファッションという共通の関心ごとがあるのは大きいです。ファッションの話なら、ずっと盛り上がっていられるんですよ。「私の好きな素材とデザインのものを見つけたの」と、買った服を見せながら話が弾みます。
東京では週末にふたりでショッピングに出かけるのが定番でしたが、こちらでも松本のお店に一緒に足を運ぶようになりました。服選びに関しては、ともに過ごす時間も楽しいものです。
長時間一緒に過ごすことが多くなってきたからこそ

長時間一緒に過ごすことが多くなってきたのだから、ほどよい距離感を意識することが、大事なこと。そうやってお互いを尊重しているから、一緒に共有する楽しみもしっかり続けられる。このバランスで、私たちはちょうどいい距離感が保てているのです。
夫婦といえども、まったく同じリズムで暮らすことはできないし、無理に合わせる必要もない。だからといって、お互い無関心でいるわけでもなく、お互いに支え合って暮らすこと。ほどよく離れて、ほどよく近く。
そんな距離感が、今の私たちにはベストな心地よさなのです。
