英語にプールにプログラミング…。子どもの将来のために「いろいろな習い事をさせないと!」と不安になる人も多いかもしれません。しかし、多数の教育機関と連携しながら子どもの未来のサポートと研究を行っている「いこーよ 子どもの未来と生きる力研究所」によると、発達によいとされる習い事をやみくもに行えばいいわけではないそう。子どもの習い事に対する親の心構えについて、詳しく教えてもらいました。

※ この記事は『自立した子どもになるための やらない子育て』(扶桑社刊)より一部を抜粋し、再編集しています。

その習い事、子どもが本当にやりたいこと?

「英語は乳幼児期から始めたほうがいい」「自然体験は脳の発達に役立つらしい」「運動能力が伸びるゴールデンエイジは…」。

世間で叫ばれているさまざまな子育て情報を目の当たりにすると、あれもこれも行わせるべきだと思ってしまうことでしょう。

また、「やらせてあげたいけれど、金銭的にも時間的にも余裕がない…」と、実現できない状況に申し訳なさを感じる場合もあるかもしれません。

もちろん、きっかけとして多様な経験に触れることはすばらしいですが、いちばん大事なことは、子どもがやりたいかどうか、子どもに合っているかどうかです。「習い事や経験そのもの」が目的化すると、習い事の数やその成果を求めがちになります。

また、子どもは「親に言われたことをやるのが当たり前」と思い込み、自分が楽しいかどうかよりも、「親の望むこと=自分のすべきこと」と勘違いするなど、じつはさまざまな弊害がひそんでいます。

大事なのは、子どもの“好き”を応援すること

習い事や経験は、やってほしいことではなく、子どもがやりたいことを応援してください。わが子がなにに興味があるか、なにが好きかを観察し、その背中を押してあげるように、経験を“たしていく”ことがおすすめです。

たとえば、電車が好きならば休日に特急電車を予約する、公園で昆虫を追いかけているならば図書館で一緒に図鑑を探し、その世界を広げる。

お金と時間をかけていろいろな体験をすることだけが、子どもの成長につながるわけではありません。

子どもの“好き”を深掘りし、その欲求を満たしてあげることが、子どもの安心感と自信につながるのです。

●育児に真摯に向き合う母親に子どもから「意外な本音」が

あるお母さんは、よかれと思って毎週末のように動物園や水族館へ子どもを連れ出していました。ほかにも、充実した食体験のためにレストランで多彩なメニューに触れさせたり、コミュニケーション能力の向上のためと、話し方教室に通わせたりしたこともあったとか。

そのような忙しい状況が続き、ある日お子さんが「もう出かけたくない、家にいたい、ママのごはんが食べたい!」とつらい気持ちを口にしたそう。

自分の思いをきちんと言えたお子さんがすばらしいのですが、お母さんも子どもの気持ちに気づき、無理に予定を詰めこむことをやめたそうです。

まずは、子どものやりたいことを静かに見守り、全力で応援すること。

すると、子どもは親の顔色をうかがわずに好きなことをのびのびと実践できるようになり、結果として自分の人生を自分の手で切り開いていけるようになりますよ。