4. 駐車場会計の振り分けを確認・見直す
現在の駐車場使用料が「管理費」と「修繕積立金」に何割ずつ振り分けられているかを確認し、更新後は使用料だけで維持修繕を賄えるよう、会計の振り分けを適正化する議論を先行させます。
5. 駐車場の附置義務(ふちぎむ)を確認する
自治体が定める設置義務台数を確認します。空きが多い場合、附置義務を下回る形の台数になったとしても減らすことができるか、特例の適用について自治体(特定行政庁)に確認することが、計画の大きな分岐点となります。
■見積もり依頼とインフレリスクへの対策
これらの要件整理が完了したら、いよいよメーカーに見積もりを依頼しますが、ここでも注意が必要です。
● 見積もり要件書の作成
管理組合が洗い出した「縮小」「平面化」「車高を上げる」といった要件を明確に記載した見積もり要件書を管理組合側で作成し、それを基にメーカーに提案させることが重要です。
● プロポーザル方式の採用
既存のメーカーだけでなく、複数の機械式駐車場メーカーに声かけをし、競争原理を働かせることが、コスト適正化の鍵です。初期の更新コストだけでなく、次の更新までの部品交換費用を含めた「保全計画書」も合わせて提出させ、トータルの維持管理コストで比較検討することが大切です。
● インフレによるコスト上昇
検討が1年、2年と先送りされる間に、機械式駐車場の更新コストはインフレにより上昇し続けています。「まだ使えるから」という理由で先送りすることは、その間にインフレによる値上げを受け入れざるを得なくなるという大きなリスクを伴います。

【まとめ】第三者の専門家による「羅針盤」が不可欠
機械式駐車場の更新問題は、高額な費用、複雑な技術、そして住民間の利害対立が絡み合う、最も解決が難しい課題です。
管理会社だけでは利害調整や高度な技術比較が難しいため、第三者の客観的な視点と専門知識が不可欠です。
株式会社さくら事務所のような外部の専門家に依頼し、上記5つの手順に沿った検討の羅針盤を整備することで、利害関係を整理した見積もり要件書を作成し、公平なプロポーザル方式を実行できます。
「思考停止」の状態から抜け出し、「インフレ」によるコスト増大を回避するためにも、ぜひ第三者専門家にご相談ください。

チャンネル情報

マンション管理専門Youtubeチャンネル「マンション買うなら聞いてくれ」です。不動産コンサルティング会社「株式会社さくら事務所」が運営しています。「管理組合って何?」「規約の意味がわからない」「大規模修繕工事のノウハウ」「長期修繕計画の見直し方法」など、本格的な実務知識まで役に立つ情報を出し惜しみなく公開します!