AFX通信によると、米コンピューター大手IBMは11日、台湾の半導体素子メーカー、マクロニクスや独キマンダと共同で、次世代のデジタル情報記憶媒体「PRAM(相変化メモリ)」を試作したと発表した。フラッシュメモリと比較して、書き込み・読み出し速度が500倍、消費電力は半分。同3社は、声明の中で、新型メモリはフラッシュメモリに代わって、デジタルカメラや携帯デジタル音楽プレーヤーなど電子製品の部品として広く普及する可能性があるとしている。

  相変化メモリは電源を切っても記憶が保存される不揮発性メモリの一種。実用化されれば、電子製品の小型化や性能向上につながり、さらに高速性や集積性、不揮発性の長所を兼ね備えたユニバーサルメモリの開発も視野に入ってくるという。キマンダは半導体売上高世界4位の独インフィニオンテクノロジーズが今年6月にDRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ)事業を分社化した会社。【了】

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