プロスキーヤー三浦雄一郎さんの南米最高峰遠征に参加したときの平出和也さん(右)と中島健郎さん=2019年1月7日、アルゼンチン・チリ国境付近、金子元希撮影

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 世界第2位の高峰K2(標高8611メートル)西壁を7月に登攀(とうはん)中に遭難し、亡くなった登山家で山岳カメラマンの平出和也さん(当時45)と中島健郎さん(同39)が1日、「登山界のアカデミー賞」と称されるピオレドール(黄金のピッケル)を受賞することが決まった。

 また、平出さんの出身地の長野県富士見町が同日、生涯の功績をたたえる特別表彰を行った。

【写真】平出和也さんと中島健郎さんが挑んだK2西壁未踏ルート

 世界有数のアルパインクライマーの平出さんと中島さんは7月、パキスタン・カラコルム山脈のK2西壁の未踏ルートに挑戦中に滑落した。

■日本人最多を更新

 フランスのピオレドールは平出さんはこれまでに日本人最多の3度、中島さんは2度受賞していた。今回の受賞は2023年に達成したパキスタンのティリチミール(7708メートル)の新ルート登頂が評価され、平出さんが4度目で日本人最多を更新し、中島さんは3度目となった。

 また、富士見町の表彰式は富士見町役場で行われた。特別表彰は「未踏峰・未踏ルートの登攀による先鋭的な登山を実践し、日本山岳界及び富士見町のスポーツ振興に貢献した」という功績に対して贈られた。