1日午前の債券市場で、先物中心限月12月限は反落した。前日には日銀が金融政策の現状維持を決定したことを受けて先物は上昇したが、取引終了後の植田和男総裁の記者会見で、政策を判断するうえでの「時間的余裕」という言葉に関し、「今後使わない」と発言。これを受け、市場では早期の追加利上げ観測が広がり、先物への売りを促した。

 米国債券市場においては、10月の米雇用統計の公表前とあって、前日は総じて様子見ムードが強かった。米長期金利は4.28%に低下(長期債価格は上昇)した。外部要因を受けて円債を買う姿勢は限られた。

 先物12月限は前営業日比23銭安の143円96銭で午前の取引を終えた。日本の新発10年債利回り(長期金利)は0.955%と、前営業日比で0.020ポイント上昇した。

出所:MINKABU PRESS