大谷翔平、過去6年無縁だったワールドシリーズで最高の結末…ドジャースで「世界一」
【ニューヨーク=帯津智昭】米大リーグのワールドシリーズ(WS、7回戦制)は30日(日本時間31日)、ニューヨークで第5戦が行われ、大谷翔平(30)と山本由伸(26)が所属するドジャース(ナショナル・リーグ)が7―6でヤンキース(アメリカン・リーグ)に逆転勝ちし、通算4勝1敗で4年ぶり8度目の制覇を果たした。
メジャー7年目で初めてのWSに臨んだ大谷は、第2戦で左肩を亜脱臼しながらも第3戦以降も1番指名打者で出場。この日は4打数無安打だった。米移籍1年目の山本は第2戦に先発し、七回途中1失点で勝利投手となった。
両チームのWSでの対戦は1981年以来43年ぶり12度目で、ドジャースが制したのは4度目となった。
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九回、最後のアウトを奪うと、ドジャースの選手たちの歓喜の輪に大谷も走って加わった。5点差を逆転し、4年ぶりに頂点に立った。
ヤンキースのエースで、昨季のサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)右腕のコールから五回に一挙5点を奪った。先頭のE・エルナンデスがチーム初安打となる右前打で出塁すると、相手のミスで満塁に。一死後、左肩が万全ではない大谷は空振り三振に倒れたものの、そこからドジャース打線が底力を見せた。相手守備の乱れから1点を返すと、打撃好調の3番フリーマンが中前に2点適時打。続くT・エルナンデスも2点適時二塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。
六回に勝ち越されたが、八回にラクスの犠飛で同点。大谷は打撃妨害で出塁し、一死満塁からベッツの犠飛でついに1点をリードした。
メジャーの頂点を決めるWSは、誰もが立てる舞台ではない。大谷も過去6年間は無縁だった。「プレーしている全員が、そこを目指して頑張っている。1年の集大成として、自分自身の野球人生の中の一つとしても、大きなものがある」と話していた大谷。個人としてはWS全5戦で2安打だったが、移籍1年目は最高の結末を迎えた。(帯津智昭)