@AUTOCAR

写真拡大 (全3枚)

ハイブリッド四駆モデルが登場

ジープの新型「アベンジャー4xe」が、英国で3万999ポンド(約615万円)から発売された。アベンジャーシリーズの最上位に位置する、ハイブリッドの四輪駆動モデルだ。

【画像】ついに「本命」登場? ジープのコンパクトSUV【ジープ・アベンジャー4xeを写真で見る】 全23枚

英国では当初、アベンジャー4xeにはベースとなる「アップランド(Upland)」と特別仕様車「ザ・ノースフェイス・エディション(The North Face Edition)」の2種類が用意される。後者の価格は3万4999ポンド(約695万円)で、4806台限定だ。ゴールドのアクセントが加えられ、「自然をイメージしたカラーパレット」となっている。納車は3月から開始される。


ジープ・アベンジャー4xe(欧州仕様)    ジープ

ハイブリッド・パワートレインを搭載するアベンジャー4xe(EVとしての設定はない)は、どのライバルよりも「より遠く、より速く、より優れたオフロード走行」を実現し、同クラスにおける「新たなスタンダードを確立する」という。

ジープの欧州エリア担当責任者であるエリック・ラフォージ氏は、「パフォーマンスと持続可能性を実現するだけでなく、多用途性とスタイルの新たなスタンダードとなるモデルを導入できることを誇りに思います」と語った。

アベンジャーは2023年半ばにEVとして発売され、その後安価なガソリン車も投入された。どちらも前輪駆動モデルだが、当初からジープのオフロード性能を象徴する四輪駆動モデルが計画されており、その初披露は2022年の『パリ・モーターショー』であった。

ジープの元代表で、現在はステランティス・ノースアメリカの責任者を務めるアントニオ・フィローサ氏は以前、AUTOCARにこう語っていた。

「ジープの製品を考えるときはいつも、四輪駆動バージョンを思い浮かべます。ジープは世界で最も能力の高いブランドであり、我々にとっての能力とはオフロードのすべてです。そのため、各セグメントにおいて、ジープ車はどのライバル車よりも高い能力を備えていなければなりません」

「オフロード走行」を重視

アベンジャー4xeは、最高出力136psの1.2Lターボガソリンエンジンと、最高出力28psの電気モーター(前後に1基ずつ、計2基)、6速デュアルクラッチ・オートマチック・トランスミッションを組み合わせた48Vマイルドハイブリッド・システムを採用している。

オフロード性能を高めるためにトラクションとトルクを重視して設計され、ジープは後輪で最大190kg-mのトルクを発生できると主張しているが、この数値はおそらくモータートルクにギア比を掛け合わせたものだ。


ジープ・アベンジャー4xe(欧州仕様)    ジープ

アベンジャー4xeの0-100km/h加速タイムは9.5秒、最高速度は190km/hとなる。

「スマート」な四輪駆動システムを採用しており、30km/h以下の速度では常に四輪にパワーが送られる。30〜90km/hでは前輪メインで走行し、必要に応じて後輪を使用する。高速走行時には燃費向上のために常に前輪駆動となる。

四輪駆動モードでは、最大で前後50:50のトルク配分が可能だ。路面状況に合わせて走行モードを選択できる「セレクテレイン」システムを搭載し、オート、スノー、サンド&マッド、スポーツの各モードが用意されている。

リアアクスルには22:7:1の減速機が装備され、前述の通り193kg-m(後輪)という大トルクを実現。これにより最大40%の斜面を走行可能で、前輪にトラクションがかからない場合でも最大20%の斜面に対応できるという。

また、最低地上高210mmと、従来のアベンジャーより10mm高く、最大渡河水深は400mmとなる。その他、アプローチアングル22度、ブレークオーバーアングル21度、デパーチャーアングル35度を実現した。

フォグランプ、ルーフレール、リア牽引フックなども装備される。前後バンパーは傷防止加工が施されたモールドインカラー素材となる。オプションとして、太陽光の反射を抑えるボンネット・ステッカーも選べる。

タイヤはマッド&スノータイヤが標準装備され、オプションでオールテレーン3PMSFタイヤも選択可能だ。いずれもブラックホイールとの組み合わせとなる。

インテリアでは、掃除しやすいウォッシャブル素材のシートが採用されたほか、標準よりも耐久性の高い素材が使用されている。