ドル円は振幅も方向性希薄、ドル相場は小動き リスク動向落ち着くなか週後半のイベント待ち=ロンドン為替概況

  ロンドン市場は、やや円安の動き。ドル円は東京市場で153円台割れから152円台後半に軟化も、ロンドン時間には153円台を回復し、153円台後半に高値を広げる動き。ユーロ円は165円台前半から166円台乗せ水準、ポンド円は198円付近から199円台半ばでの上下動。いずれも前日NY終値水準を軸に方向性に欠ける振幅となっている。ドルストレートは小動き。ユーロドルは1.08台前半から1.08台割れ水準、ポンドドルは1.29台後半で売買が交錯。ユーロ対ポンドではややポンド買いが優勢になっている。この日は具体的な材料には欠けている。中東情勢の緊迫化が後退したことで原油先物は下げ一服。欧州株は前日の米株高を受けて堅調。米10年債利回りは4.26%付近から4.31%付近まで一時上昇した。日本の政治情勢については自民・公明に国民民主が政策協力で参加する線が次第に見えつつある状況。米大統領選はトランプ対ハリスの優劣は拮抗しており以前不透明。このあとのNY市場では米求人件数、消費者信頼感指数などが発表される。また、一連の米企業決算に米株式市場がどのような反応をみせるのかが注目されている。週末の米雇用統計待ちの面もあるようだ。

 ドル円は153円台半ばでの取引。東京朝方は前日NY終値153.29付近でスタート。売りに押されて一時152.76近辺まで下落した。しかし、ロンドン時間に入ると米債利回りの上昇とともに買いが優勢となり、足元では153.60付近に高値を伸ばしている。ただ、前日NY終値水準を小幅に上回る程度の値動きにとどまっている。

 ユーロドルは1.08付近での取引。前日NY終値1.0812を挟んで揉み合いとなったあと、1.0826から1.0797までのレンジ相場となっている。ユーロ円はドル円とともに上下動。165.16から166.08までのレンジとなっている。足元では前日NY終値165.73付近に落ち着いている。対ポンドではややユーロ売りが優勢。 デギンドスECB副総裁は、2025年中に中期的に2%目標を達成できると確信、今後の会合、あらゆる選択肢についてオープンとする方針、などと述べた。

 ポンドドルは1.29台後半での取引。1.2958から1.2990台へと小高く推移している。ポンド円はドル円とともに振幅。198.05近辺まで売られたあと、買いに転じて199.50付近に高値を伸ばしている。ポンドドルとともに前日終値(1.2972と198.84)から大きく離れずの取引となっている。ユーロポンドは0.8340付近から0.8315付近へと軟化している。東京朝方に発表された10月英BRC店頭価格指数は前年比-0.8%と前回の-0.6%から一段と低下したが、ポンド売り反応は見られなかった。

minkabu PRESS編集部 松木秀明