[10.27 リーグアン第9節 ニース 2-1 モナコ]

 モナコは27日、リーグアン第9節でニースと対戦し、前半に退場者を出すと1-2で敗れて今季公式戦初黒星を喫した。MF南野拓実は先発出場してゴールを演出したかに思われたが、オフサイドで取り消しとなった。

 南野は前半11分、MFマグネス・アクリウシェのスルーパスをペナルティエリア内右で受けるとゴールライン際からクロスを送る。ボールはスライディングブロックを試みた相手に当たって大きく上がると、そのままゴールへ。しかしゴールライン上ででMFヒシャーム・ブダウィにクリアされ、先制点とはならなかった。

 前半22分にはDFカイオ・エンヒキのスルーパスで南野が左サイドを抜け出す。細かいタッチと力強い持ち運びで相手を振り切って一気にゴール前まで持っていきシュートを打つと、GKマルシン・ブウカに防がれたこぼれ球をFWブレール・エンボロが押し込んで先制かと思われた。ところがVARが介入した結果、南野の右足がわずかに出ていたとしてオフサイドと判定され、ゴールは取り消された。

 それでもモナコは前半38分、相手の背後を突いたエンボロが正真正銘のゴールを決めて均衡を破った。しかし同アディショナルタイムにセットプレーからMFエバン・ゲサンに決められて追いつかれると、その後にはFKの再開を巡ってDFバンデルソンと相手FWモハメド・アリ・チョーが対立。両チームが入り乱れる揉め合いに発展した結果、バンデルソンに2枚目のイエローカードが提示されてモナコは10人になった。

 数的不利のモナコは後半に入って相手にチャンスを作られるが、GKラドスワフ・マイェツキの好セーブなどで1-1のスコアを維持する。後半25分にはカウンターで南野が抜け出してシュート。ただ相手DFのブロックに遭ってCKになった。

 このCKから思わぬ形でニースが逆転した。モナコはクリアされたボールをMFクレパン・ディアッタが拾ってバックパス。しかしこのボールの先に味方はおらず、相手FWガエタン・ラボルドへのプレゼントパスになった。CKの流れだったためモナコのフィールドプレーヤーは周辺に全くいない状況。ラボルドはGKと1対1の決定機を冷静に決めきり、ニースが前に出た。ディアッタはバンデルソンの退場を受けてハーフタイム明けから出場していたが、痛恨のミスをしてしまった。

 アディ・ヒュッター監督は後半30分に南野とMFラミン・カマラを退げ、MFエリース・ベン・セギルとFWジョージ・イレニケナを投入。リスクを承知した上で攻撃的な布陣に移行した。しかし追いつくことはできず、今季の公式戦無敗は開幕11試合で終わった。