現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が27日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。26日に行われた日本シリーズ第1戦DeNA―ソフトバンク(横浜)について語った。

 試合はソフトバンクが2回に先発投手・有原の2点適時打で先制。9回には今宮の右越えの適時二塁打と栗原の左前適時打で3点を加えた。投げては有原が7回無失点の好投。9回に守護神・オスナが3失点で追い上げられたが逃げ切り、5―3で先勝した。

 落合氏は第1戦を振り返り、DeNAの「ジャクソンが有原に投げた1球。あれが全てでしょう」と勝敗のポイントに挙げた。

 2回2死二、三塁から8番・甲斐が申告敬遠で満塁となって迎えた打席。有原はカウント1−1からの3球目、ジャクソンの直球をはじき返し右前適時打で2点を先制した。日本ハム時代を通してシーズンわずか2安打の右腕が、日本S初安打。プロ初打点で一気に流れを引き寄せた。

 落合氏は「甲斐を敬遠するからには、細心の注意を払って有原を抑えなければいけないのが、ちょっと気を抜いた部分があって打たれたっていう。あの部分だけがちょっともったいなかったなという気がしますけどね。それがあとあと、ああいうゲーム展開に響いていったんじゃないのかなと思います」と分析。

 さらに「5対0になって、オスナを使うかどうかですよ」と9回に登板した守護神についても言及。「確実に勝つんであれば、オスナっていう選択肢もあるんだけど」としつつも、抑え投手が大量リードの場面で出ていくケースは少ないとし、「だから多少ストライクさえ取っとけば抑えられるんじゃないのかなっていう部分がオスナにはあったんだと思う。それが3点を取られた結果になって面白くなったなって。DeNAにとっては次につながることになった」と話した。