◆米大リーグ ワールドシリーズ第2戦 ドジャース4―2ヤンキース(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・山本由伸投手(26)が26日(日本時間27日)、ワールドシリーズ第2戦の本拠地・ヤンキース戦に先発し、6回3分の1で86球を投げ、1安打1失点、4奪三振で勝利投手になった。ワールドシリーズで勝利投手になった日本人は07年の松坂大輔(レッドソックス)以来17年ぶり2人目。ドジャースは2連勝で28日(同29日)の敵地での第3戦に向かう。

 快投を見せてチームを勝利に導いた山本は「勝てたので本当にうれしく思います。冷静に投げることができました。初回からとにかく全力で入った。皆さんの歓声で実力以上のものが出せたと思う。(ソトにソロを浴びたが)まだ同点だったので切り替えて次のバッターに向かいました。すごく楽しみにしていた。とにかく今日勝つことができてうれしいです。」と振り返った。左肩を痛めて状態が心配される大谷については「状態は分からないですけど戻ってくることを信じています」と話した。

 ポストシーズンでは4試合目の先発となった山本。初回は先頭のトーレスにいきなりフルカウントから四球を与えたが、中軸のソト、ジャッジ、スタントンを遊ゴロ、空振り三振、一飛で抑えた。2回も1死からリゾに四球を与えるも後続を抑えて先取点を許すことはなかった。すると2回裏にはエドマンが左翼へ先制ソロ。リードをもらって3回のマウンドに上がったが、2死走者なしからソトに右翼へ同点ソロを浴びた。初めて許した安打が、痛恨の一発となった。

 それでもドジャース打線は直後の3回裏にT・ヘルナンデスの2ラン、フリーマンのソロと2者連続本塁打で3点を勝ち越し。山本の投球もギアが上がっていった。3点のリードをもらった4回はリゾから空振り三振を奪うなど、この試合初の3者凡退。ガッツポーズも見せた。5回は7〜9番の下位打線を3者凡退。1番からだった6回は2死走者なしでジャッジから空振り三振を奪うと、再びガッツポーズを見せて雄たけびを上げた。4回からは3イニング連続の3者凡退。7回先頭のスタントンを二飛に打ち取って、11人連続でアウトを奪ってマウンドを降りた。

 結果的に許した安打はソトに浴びたソロの1本だけ。日本人投手でワールドシリーズで先発したのは07年松坂(レッドソックス)、17年ダルビッシュ(ドジャース)に続いて3人目で、6回3分の1は最長だった。日本人で勝利投手になったのは、07年第3戦の松坂に次いで17年ぶりの2勝目。歴史的とも言える勝利をメジャー1年目でつかんだ。