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 富士大・麦谷祐介の名前が読み上げられると、部員から野太い大歓声が上がった。同大から自身を含めて7人がプロ志望届を提出。最初にオリックスから外れ1位で指名され「小さい頃からプロ野球から夢や感動をもらってきたので、次は自分が夢や感動を与えたい」と目を輝かせた。

 昨年の全日本大学野球選手権で青学大の下村(現阪神)から、明治神宮大会では常広(現広島)から本塁打。ドラフト1位でプロ入りした両腕からアーチを放って注目された。50メートル走5秒8の俊足で、遠投110メートルの強肩と三拍子そろった左打ちの外野手だ。

 初めてドラフト会議に出席した岸田新監督は、会議前に都内の神社を参拝したことを明かした。ロッテとの競合の末に西川の交渉権を逃し、くしくも願掛けは実らず。それでも外れ1位で即戦力の指名に成功し「ハツラツと、思い切ってプレーする選手。スター性がありそうな性格だなと感じています」と胸を膨らませていた。

 2位以下では日体大・寺西、ENEOS・東山、NTT東日本・片山といった即戦力投手の交渉権を獲得。指揮官は「今いる選手のいい刺激になる」と、相乗効果を期待した。

 また、富士大は今ドラフトで支配下指名4選手、育成指名2選手を合わせた計6人が指名された。同一チームから同一年に6人のドラフト指名は昨年の四国IL・徳島に並ぶ史上最多タイ。大学では史上最多となった。(青森 正宣)