FBS福岡放送

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本格的な流行を前に、多くの医療機関でインフルエンザの予防接種が始まっています。今シーズンからは、新しいインフルエンザワクチンの供給も始まりました。最大の特徴は「痛くない」ことです。

■吉村史織アナウンサー
「こちらのクリニックでは、今月に入ってインフルエンザワクチンの接種が始まったということですが、腕に注射する以外に、鼻へ入れるワクチンがあります。」

インフルエンザの新しいワクチン「フルミスト」は去年、国内での製造販売が承認され、今年から販売されるようになり医療機関での供給が始まりました。

これまでのワクチン接種と大きく違い、両方の鼻の中にスプレーを吹きかけるだけで、従来の注射のような痛みはありません。

■ワクチン噴霧
「大丈夫よ。お鼻にチュー。反対もね。」
「お利口さん、はい終わった。」
「頑張った、お利口さんでした。」

■子ども
「痛くなかった。」
「液がちょっと入った感じはするけど、痛くはないです。」

「フルミスト」の接種は2歳から19歳未満が対象で、1回8000円です。値段は医療機関で異なります。こちらの病院では4年前から、海外で承認されたフルミストを個人輸入し、希望者に接種を行ってきました。国内での供給開始に伴って認知度が上がり、ことしは接種を希望する人が去年の2倍以上に増えたといいます。

■保護者
「コロナのワクチンの時は、(子どもが注射を嫌がって)大騒ぎで大変だったので、一瞬で終わってほっとしています。」
「小児科に行くのも嫌がる状況でしたので、広がればいいなと思います。」

新しいワクチンで子どもや親の負担が減る一方、気になるのが副反応です。フルミストは毒性の弱いウイルスを使った「生ワクチン」のため、接種するには注意が必要です。

■おだこどもアレルギークリニック・尾田琢也院長
「数日間はちょっと鼻づまりとか、鼻水が出たりすることがあります。インフルエンザの感染として成立しないまでも、感染(したような症状)にはちょっと気をつけないといけない。何らかの基礎疾患があるとか、 ぜんそく発作が起きている方とか、そういう状態の悪い方には基本は使えないワクチンにはなります。」

今シーズンから始まった“痛くない”インフルエンザのワクチン接種。健康状態をよく把握しているかかりつけ医と相談して、ワクチンを選ぶことが大切です。