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 ミュージシャンのASKA(66)が8日深夜放送のTOKYO FM「TOKYO SPEAKEASY」(月〜木曜深夜1・00)に出演。「CHAGE&ASKA(現CHAGE and ASKA)」の大ヒット曲「YAH YAH YAH」で殴りに行こうとした“相手”の真相、そして、現在の関係性について語った。

 「YAH YAH YAH」のインパクトのある歌詞“殴りに行こうか”についてASKAは、「あれ、このやろう秋元で書いた曲だから」と音楽プロデューサー・秋元康氏への怒りを歌詞に込めたことを激白。「どう書いていいかなと思いながら。当時って自分で言うのも本当おこがましいんだけど、あのときのCHAGE&ASKAの勢いって世間が何でも許してくれた。だから、あのときにしか書けなかった曲だと思う」と振り返り、「いい題材が、秋元康っていうのがいたから」と、おどけた。

 「とは言いながらも作品だからね。今はネタとして言わせてもらってるの。本当に(相手が)秋元康かと言ったら自分の中でもはっきりしていないのよ。でも、テレビ局とのいざこざがあったことで凄く自分の中で解決できないものがあって、それを歌にしたっていうことではあるから、それは面白い話になった」と名曲誕生の裏話をしみじみと語った。

 ことの発端はフジテレビの音楽番組で、当時構成を担当していた秋元康氏から急に特集を頼まれたことだった。しかし、打ち合わせでNGを出したもので特集がほぼ構成されたと言い、「悪意あるじゃん。これはさすがに怒らないやつが怒っちゃったよ」とASKA。番組の司会を務めていた古舘伊知郎に電話し、1時間ほど怒りをぶつけたという。

 ただ、その怒りも年月が経つとともに落ち着いてきたとし、「長いこと続くと人間の感情ってさ、時間とともにトーンダウンしてくるじゃん。憎んだり、恨んだり、怒ったりはしょうがない。続けることの方が疲れるじゃん」。また、音楽関係の中でも秋元氏は近い存在で、さまざまな話を耳にして人となりを知ったとし、「今では小室哲哉を通じて、“あきもっちゃん”て呼んでる仲なの」と和解したことも明かした。

 秋元氏の番組に呼ばれたことから、「いい度胸してるなって思った。俺を呼ぶかと、おもしろいなと」と意気に感じて出演。共演する中で「違うところに気が付いた。あの番組は分かっててハメたんだけど、ハメたことによって視聴者が喜ぶっていうことをさらに考えたんだと。世の中を相手にしたとき、非常に敏腕のプロデューサーだと思ったよね。そこで認めたんだよ」とプロとしての手腕に気づかされたことを振り返っていた。