警視庁から書類送検されたジャングルポケットの斉藤慎二(時事通信)

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「酒に酔った勢いで性犯罪、という事件はあります。もちろん絶対に許されるべきことではありませんが、もともと知り合いで酒を飲んだ後に夜中になって2人きりの空間に行っていた場合などでは同意・不同意の証明が難しく、示談につながることもなくはないでしょう。

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 でも斉藤のケースは、飲酒はなかっただろうし、何よりも仕事中です。彼はこれまでも女性トラブルがありましたし、松本人志の件もあり吉本全体で女性問題には敏感になっている中、こんなことをして……」(芸能プロ関係者)

 9月20日から体調不良を理由に活動休止し、レギュラー番組を降板していた人気お笑いトリオ「ジャングルポケット」の斉藤慎二(41)。10月7日に不同意性交と不同意わいせつの疑いで警視庁から書類送検されたことが明らかになった。斉藤が所属していた吉本興業の対応は早く、即刻契約解除を発表した。

「斉藤さんは今年7月、在阪キー局が制作する番組のロケ中に、ロケバス車内で2人きりになったYouTubeなどで活動する20代インフルエンサーのA子さんに、わいせつな行為をした上で、口腔性交を強いたという2つの容疑がかけられています。任意の取調べに『軽率な行為に反省している』などと供述しています」(大手紙社会部記者)

 さらに警視庁が検察への送致時に、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたことが捜査関係者への取材で分かった。今後、東京地検が証拠書類などをもとに聴取をするなどして捜査を進めるが、A子さんとの示談などがなかった場合、起訴される公算が大きい。

「警察は、送致時に重い順に『厳重処分』『相当処分』『寛大処分』『しかるべき処分』のいずれかの意見を付けます。一次捜査を担った警察の意見を述べるものですが、あくまでも起訴の判断をするのは検察ですから、その参考意見にすぎません。

 ただ、性犯罪は相手との示談や、同意の有無など複雑な要素が絡むので、警察は事件に色をつけないためにも、『相当処分』という意見をつけることが少なくない。にもかかわらず今回は『厳重処分』ということは、警視庁が捜査した結果、斉藤の行為がそれだけひどいものだったと判断し、起訴するべきだという意見を付けたということです」(同前)

決め手となっているA子さんの「処罰感情」

 昨年、同様に警視庁から書類送検された後に不起訴となった当時の西武ライオンズに所属していた山川穂高選手(現ソフトバンクホークス)はまさに「相当処分」の意見が付けられていた。今回の事件について、ある吉本の関係者は冒頭のようにこう話す。

「A子さんの処罰感情が強いことが第一にあげられます。さらに日中の犯行ということで、酒のせいで魔が差したともいえません。そして、彼は人気お笑い芸人です。A子さんと比べると、明らかに立場が強い。彼を拒むと今後の芸能活動に影響が出るとA子さんが考えてしまったこともあり得ます。さらに彼は女性問題を起こした過去もある。すべてが悪いように絡み合っているのが今回の事件です」

 警視庁が「厳重処分」の意見を付けたことで、今後A子さんとの示談などが無い限り、東京地検が起訴する可能性は高い。起訴となった場合は、斉藤は刑事裁判で罪を問われることになる。

「不同意性交罪の法定刑の下限は5年以上の懲役です。つまりよほどの理由で減刑されない場合、執行猶予がつかない重大な犯罪です。これを逃れるには、斉藤さんには示談くらいしか手段がないのではないでしょうか。ただ、A子さんの処罰感情は『絶対に許すことはできない』とかなり強いようです」(前出・社会部記者)

 同記者によると、斉藤は任意聴取では容疑を認めているというが、事件発覚当初、周囲に自らの行為が不同意だったことを否定したという。これに呼応するように、斉藤の妻でタレントの瀬戸サオリさんが「一方的な行為ではなかった」などと投稿した。

「これを見たA子さんはどう思うでしょうか。示談への道筋は見えていないと思います」

 芸能活動の窮地に追い込まれた斉藤。今後の進展が待たれる。