和田アキ子『おまかせ』打ち切り全否定も『サンジャポ』との“バトンリレー”に「くすぶる火種」
「全く事実ではございません。強く言っておきます」
そう断言したのはTBSの合田隆信専務だ。
大御所タレントで歌手の和田アキ子がMCを務める長寿番組『アッコにおまかせ!』をめぐり、ウェブ版「女性自身」が“来春打ち切り”と報じた。
同サイトによれば、決定打となったのは、パリ五輪女子やり投げで金メダルを獲得した北口榛花選手に対する失言。北口選手が休憩中にうつぶせでカステラを食べている映像を見た和田が
「トドみたいなのが横たわっているみたい。かわいい」
と形容し、大炎上した。
和田本人の謝罪は異例中の異例
これを受け、和田は8月18日の放送で
「動物に例える不適切な発言をしてしまった。おわびします」
と謝罪。その上で
「私自身は彼女のことが大好きで、頑張ってほしいと思ったら念願の金メダルを取られ、本当に心からうれしく思ってテレビをみていた」
などと語った。業界関係者によると、和田本人による謝罪は一大事件だったという。
「番組ではこれまで何度も“事故”が起きてきました。記憶に新しいところでは、東京都知事選をめぐり、事前に調べないまま誤った情報を伝え批判されました。’14年にはゴーストライター騒動渦中の佐村河内氏に対する悪意ある編集が問題となり、BPOで審理入りとなった。こうした際に謝るのは決まって局アナ。和田さんにも責任の一端を求める声はありましたが、事務所が徹底して守ってきました。それだけに和田さん単独の謝罪は異例。放送前、和田さんは不慣れな謝罪にガチガチだったそうです」
和田もさすがに意気消沈したというが、現在はすっかり前向きになったそう。番組も事実誤認や出演者の失言が出ないよう
「最近は弁護士などの専門家を必ず入れるようにしています。失言が出た際はすぐに共演者がフォローするよう厳命されているそうです」(同)
という。
同番組は来春に放送開始から40年を迎える。これは現在放送中のTBS番組では最長だ。
前出の打ち切り報道は40周年に引っかけたもので、偉業を盛大に祝う傍ら、和田が“勇退”するというものだった。
『サンモニ』は関口宏が3月に卒業、『朝生』は9月に地上波終了
「TBSは完全否定しましたが、40周年が節目であることは間違いありません。番組自体がマンネリ化しているのは否めない。和田さんのギャラは年間契約で、少なくとも1本(1億円)と聞いています。所属するホリプロにとっても大きいので、和田さん側から終了を言い出すのは考えられませんが、局としては“先のこと”を考えなければいけない時期にも来ています」(TBS関係者)
テレビ朝日では37年半続いた田原総一朗氏の『朝まで生テレビ』が9月27日放送回をもって地上波での放送を終了した。TBSでも『サンデーモーニング』で36年半司会を務めてきた関口宏が3月末で卒業。テレビ業界にとって新陳代謝は欠かせない。
「おまかせ」に関しては、かねて前番組「サンデー・ジャポン」との兼ね合いが指摘されてきた。芸能プロ関係者の話。
「サンジャポはいい時で10%を超える視聴率を叩き出します。ところが、その後『おまかせ』になると視聴率はグンと下がり5〜7%台になってしまいます。その“バトンリレー”が長年の課題。サンジャポから『おまかせ』までには、『サンデージャンクション』や定時ニュースを挟むので、和田さんサイドは『サンジャポからすぐにつなげば数字は落ちない。うちは悪くない』と言い続けていますが……」
マンネリ化は長寿番組の宿命。ここから「おまかせ」がどう巻き返すか見ものだ――。