職場で「誰か俺のフィギュア盗んだだろ!!」と騒ぐスタッフ──【私物持ち込みトラブル】の結末は?

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自分の趣味を大事にするのは良いことですが、だからといって所構わず人に押し付けるのは良くありません。
ですが筆者の昔のバイト先には、常に自分の趣味を熱く語りまくるKという男性がいました。
今回はKにまつわる、仰天エピソードを紹介しますね!

怪獣愛を語る男性K

私の昔のバイト先には、Kという当時35歳の男性スタッフが働いていました。
Kは仕事ぶりこそ普通なものの、大好きな某怪獣キャラの話となると、たちまちマシンガントークになってしまうという困った一面を持っています。

また、職場にもよく某怪獣のフィギュアを持ち込んでは、周囲の人々に見せびらかしていました。
「このフィギュア見て下さいよ! 2万円もしたんですよ! スゴイでしょ?」
確かにそのフィギュアには価値があるのかもしれませんが、仕事中に手を止めてまで長々と語られると、こちらとしても困ってしまうというのが私を含めたスタッフ達の正直な気持ちです。

消えたフィギュア

そんなある日、Kが凄い形相で職場の皆に向かって、こう言い放つではありませんか。
「俺のフィギュアがない! さっきまで鞄にあったハズなのに! きっと職場の誰かが盗んだんだ!」
そう言ってKは「今すぐ返せ! アレは俺の宝物なんだ!」と言って大騒ぎを始めました。

一応、上司がスタッフ全員を集めて「Kのフィギュアを見かけたら、名乗り出るように」と言いますが、全員「心当たり無し」といった表情をしていました。
実際、私を含めたスタッフ全員が、某怪獣にもフィギュアにも興味を持っていませんでしたから。

怒って退職を決意

「Kさんのロッカーを念の為に、もう一度確認してみたら?」
スタッフの1人がKにそう言い、Kがロッカーを確認しに行くと、私物の陰からフィギュアが出てきました。

「Kが自分でロッカーにフィギュアを入れて、忘れていたのかな?」と周囲の人々は思いましたが、K自身は「誰かがコッソリ、ロッカーに戻したんだ」と言っています。
真相は分かりませんが、そこで上司がKに注意を促しました。

「また、こんなことがあったら大変だから、これからは仕事に関係無いものは持って来ないようにしよう」
ですがKは、こう反論します。
「俺は何も悪くない! こんな泥棒がいる職場には、もういられない!」
そう言ってKは、一週間後には職場から立ち去る形となりました。
自分の好きを理解して欲しいは分からなくもないですが、やはりTPOを弁えるのが互いの為でしょうね。

【体験者:30代・筆者、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:六条京子
ティネクトのエッセイコンテストで大賞を受賞したのをキッカケに、ライター活動開始。街コンや女子会に積極的に参加して、インタビュー対象を探す日々。Xでも「六条京子@Webライター(@akasinokata321)」として発信を行う。