「日本人は僕らより優れてるよ」元巨人助っ人が米番組で訴えた“日本野球の凄さ”「アメリカはミスを侮辱されるだけ」

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チェコ代表としてWBCでも高いポテンシャルを見せつけていたフルプ。(C)Getty Images

 在籍期間はわずか1年。それでも“日本球界の盟主”と呼ばれるチームでの時間は、とある助っ人にとって刺激的なものだった。

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 現地時間9月25日に米野球専門ポッドキャスト番組『Foul Territory』にゲストとして出演したのは、2023年に巨人でプレーしたルイス・ブリンソンだ。今シーズンをメキシコリーグでプレーした30歳は、「正直に言って、経験という点で言えば、去年は自分の選手キャリアの中で最高の年だった」と振り返った。

 厳しい競争、そして原辰徳監督(当時)の退任というチーム状況の変化もあり、ブリンソンは1年での退団を余儀なくされた。プレーでは拙守や緩慢な走塁など粗削りな面が否めなかったが、出場88試合で、打率.248、11本塁打、35打点とまずまずの成績を残していた。

 日本球界のレベルを身をもって体感したブリンソンは、大谷翔平や鈴木誠也、ダルビッシュ有など、多くの日本人がMLB球団の主力として活躍している現状について、「ここにいる全員がその理由を知る必要がある」と熱弁。「物議を醸すことになるかもしれないけど、日本人は僕らより優れている」と持論を語った。

「ほとんどの日本人選手は今も昔も常に僕たちより優れたことをやっている。ショウヘイ・オオタニ、ヤマモト、ヨシダがここに来てすぐに圧倒的な強さを発揮したのは、彼らが向こう(日本)で成長しながら育ち、生涯野球のために形作られてきたからだ」

 野球の本場とは異なる質の野球観に刺激を受けた。ゆえに「彼らの取り組み、準備や身体への意識を間近で見る事ができたのは、本当に素晴らしい経験だった」と振り返るブリンソンは、「彼らの心身の健康と、身体づくりへのこだわりや配慮は尋常じゃない。食事も素晴らしい。日本を離れて以来、おいしいステーキを食べたことがない」と続け、こう惜しんだ。

「東京ドームには、ほぼ毎試合のように5万人の観客が集まるんだ。あそこは毎日最高だった。誰がプレーするのかは関係なく、ファンはどんな時も愛を示してくれるのさ。良いプレー、悪いプレーをしたかどうかは関係ない。

 アメリカじゃいくつかの街だと、良いプレーができなかったら、侮辱されるだけだ。本当に去年はいい経験ができた。正直なところ、まだあそこ(日本)にいたかったね。メキシコも日本やここ(米国)とは違って楽しいけど、僕には合わないね。日本は間違いなく、最高だったんだ」

 わずかな時間で見つけた「最高」の場所。ブリンソンにとって巨人での1年は実り多きものになっていたようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]