王毅外交部長 上川陽子外相と会談

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中国・広東省深セン市で日本人の男子児童(10)が殺害された事件をめぐり、中国外交部報道官が「政治化しないように」との主張を繰り返した。

24日に行われた外交部定例会見で、上川陽子外相と会談した王毅(ワン・イー)外相が今回の事件をめぐり「日本側は冷静かつ理性的に見るべきで、政治化や拡大化を避けるべき」と語ったことについて、記者から「政治化、拡大化とはどういうことか」との質問が出た。

これに、林剣(リン・ジエン)報道官は「これは個別の事件であり、中国側は法に基づき調査、処理している」と改めて強調した上で、「日本国内では今回の個別の事件を中国のSNS上のいわゆる“反日”言論と結び付け、いわゆる“安全リスク”を拡大し喧伝する論調が出ているが、これは明らかに事実と異なる」と主張した。

そして、「中国側はこれまで通り中国にいるすべての外国公民の安全を保障し、日本側がこのケースを冷静かつ理性的に見て、政治化と拡大化を避けることを希望する」と強調した。

中国のネットユーザーからは「日本のメディアが大げさに報じてるだけ」「中国が安全じゃないと思うなら日本に帰れよ」「日本人学校を閉校すればいい」「中国人が日本で殺害される事件は毎年のように起きているが、なぜ“安全リスク”の話にならないんだ?」「918(満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた日で、今回の男児殺害事件が起きた日)を忘れるな!」との声が多く上がった。

一方で、「何件もの事件がいずれも個別の事件(泣)」「蘇州で個別の事件が起きたばかりなのに深センでも個別の事件が起きた。次の個別の事件はどこで起きるのやら」「動機は分からないけど、個別の事件です(個別の事件と言い張る中国側の対応を皮肉っている)」との声も寄せられている。(翻訳・編集/北田)