20日、深圳日本人学校前で献花し、手を合わせる中国人女性=大原一郎撮影

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 【深圳=田村美穂、鈴木隆弘】中国広東省深圳(しんせん)市で深圳日本人学校の男子児童(10)が登校中に中国人の男(44)に刺殺された事件で、同校には20日も中国各地から弔意を示すメッセージや花束が続々と供えられている。

 男児は18日に学校付近で刺され、19日未明に死亡した。校門前には19日深夜や20日未明になっても、仕事帰りの中国人らが相次いで訪れ、手を合わせた。

 深圳市のIT企業に勤める30歳代男性は中国国内では報道が限られ、職場で事件を知らない人が多く驚いたという。「事件が発生した理由や動機が明らかにならないと同じことがまた起きてしまう」と懸念した。

 上海の友人から献花を頼まれて学校を訪れたという深圳市内の30歳代会社員男性は「心が痛い」と声を震わせた。配達サービスを利用して広州市や内陸部の陝西省西安市など遠方からも花束が届いていた。