「大混戦セ・リーグの内幕」巨人・菅野を復活させた男 阪神監督後継者問題で候補にまさかの「あの人」

写真拡大 (全3枚)

抱える後任監督問題

シーズンの最終盤を迎えても巨人、阪神、広島、DeNAまで優勝の可能性を残す大混戦のセ・リーグ。チームを牽引してきた巨人・菅野智之はなぜ復活できたのか。阪神は「アレンパ」だけでなく指揮官の去就にも注目が集まっている。

前回記事『「大混戦セ・リーグの内幕」不協和音が流れるDeNA すでに白旗?の広島』から続く。

「アレンパ」の期待がかかる阪神。開幕前の優勝予想では本命に推す評論家が圧倒的に多かったが、評判通りの戦い方はできずにいる。

「誤算はやはり投手陣。伊藤将司は、昨季はメジャーのスカウトもその高いゲームメイク能力を評価して注目していたのですが、今季は勤続疲労がたまってオープン戦から調子が上がらないまま。村上頌樹も防御率は悪くないですが6勝9敗と負けが先行。それを才木浩人の飛躍やビーズリーで穴埋めしている。

リリーフ陣も岩崎優や岩貞祐太、加治屋蓮らが昨季のような活躍ができていないのを岡田彰布監督が岡留英貴や富田蓮らでうまくやり繰りして踏ん張っている。

野手も昨季より好調なレギュラークラスは森下翔太くらい。強みだった四球の数も、リーグトップではあるものの昨季からは大きく減らしている」(阪神担当記者)

球団初の快挙は岡田監督の手腕にかかっていそうだが、高齢ということもあってその名将の去就も気になるところだ。

「岡田監督は今度の11月で67歳ですから体力的に大変なのは間違いない。後継者候補は藤川球児球団本部付スペシャルアシスタント(SA)、鳥谷敬氏、今岡真訪打撃コーチなのですが、藤川SAは監督はやりたがっておらず、GMやフロントの方に魅力を感じている。鳥谷氏は『やる気はない』と周囲に漏らしているし、今岡コーチは体調面に不安を抱えている。岡田監督の後ですし、プレッシャーは相当なものになる。

親会社の阪急阪神ホールディングスは宝塚歌劇団の問題でバタバタしていることもありますが、水面下での動きも聞こえてこない。続投が本線なのでしょうが、サプライズがあるなら日本ハムの新庄剛志監督。低迷していたチームを再建し、監督としての評価は一気に高まりましたが、本人は続投だけでなく違う球団で指揮を執る選択肢も考えている。古巣復帰なら話題性も抜群ですが、古株の阪神OBは新庄監督のやり方は嫌がるでしょうね」(遊軍記者)

意識改革の成果

4年ぶりの優勝に向かって首位を走る巨人。その立役者はここまで14勝2敗と復活した菅野智之だ。

「開幕前から阿部慎之助監督が『優勝するためには智之の復活が絶対に必要』とキーマンに挙げていたのですが、導いたのは久保康生巡回コーチです。就任した昨季から菅野再生に着手。特に意識改革が大きかったようです。

30代半ばとなり、もう全力でやる年齢じゃないと説き、菅野もハッとしたそうです。今の体に合わせて力を抜くところは抜いて投げるようになった。相手のかわし方、ペース配分などもすべて見直した。久保コーチにも『やっとわかりました』と手応えを伝えていたんですが、今季は見事に結果もついてきた。優勝なら当然、MVP最有力です」(巨人担当記者)

最後に笑うのは、どの球団か。

【こちらも読む】『「1軍昇格見送り」楽天・田中将大が言うべきではなかった言葉』

「大混戦セ・リーグの内幕」不協和音が流れるDeNA すでに白旗?の広島