総裁選対応に関し、記者団の取材に応じる自民党の茂木幹事長=23日午後、国会

 自民党の茂木敏充幹事長(68)は23日、岸田文雄首相の後継を選ぶ党総裁選に立候補する方向で最終調整に入った。茂木派の中堅・若手から出馬要請を受けた後、記者団に「近々、決断したい。決断するのに十分な条件は整っている」と述べた。斎藤健経済産業相(65)は「総裁選を目指す決心をした。ルビコン川を渡る」と語った。小泉進次郎元環境相(43)、野田聖子元総務相(63)は石川県・能登半島地震の被災地を訪れた。復興を後押しする姿勢を示す狙いがある。

 石破茂元幹事長(67)は24日、地元の鳥取県八頭町で立候補を正式表明する。

 茂木氏は派閥裏金事件を受け、政策集団に衣替えする茂木派の会長。政調会長や外相、経産相など重要ポストを歴任した。自身に近い新藤義孝経済再生担当相らと党内情勢や出馬表明の時期などについて協議した。同派の加藤勝信元官房長官(68)も出馬に意欲を示すが、茂木氏は立候補に必要な推薦人20人を確保しているもようだ。

 斎藤氏は経産省で記者団の取材に応じ、推薦人確保を巡り「それはもうやれる」と自信をにじませた。小渕優子選対委員長らの支援を受ける。

石川県輪島市内の高齢者福祉施設を視察し、利用者の話を聞く野田元総務相=23日午後

石川県輪島市の鹿磯漁港を視察する小泉元環境相(中央)=23日午後

記者団の取材に応じる斎藤経産相=23日午後、経産省