シャープ、テレビ向け液晶パネル生産を8月21日終了

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堺ディスプレイプロダクト

シャープ子会社の堺ディスプレイプロダクト(SDP)は、テレビ向けの大型液晶パネルの生産を8月21日に終了した。シャープは、すでに海外工場でのテレビ向け液晶パネルの生産も停止しており、堺市の工場がシャープグループ最後の生産拠点だった。SDPの生産停止により、国内におけるテレビ向け液晶パネルを生産する拠点もゼロとなる。

シャープは今年5月、「パネル市況の低迷が想定外に長期化しており、パネル生産を安定的に継続していくことが難しい状況」であることを理由に、堺工場でのテレビ向け液晶パネル生産の停止を発表していた。なお、スマートフォンや車載用の中小型液晶パネル事業については、今後も継続する。

堺ディスプレイプロダクト(旧シャープディスプレイプロダクト)は、液晶パネル・モジュールの生産や販売を行なうシャープの子会社として2009年に設立。当時世界最大とされたマザーガラスから超大型液晶パネルを作り出せる“世界唯一のG10工場”として、同年2009年10月より稼働、テレビ等の液晶パネルを約15年間に渡って供給してきた。累計の生産枚数や最後に生産されていた液晶パネルの詳細については公表していない。

シャープは現在、堺工場跡地にアジア最大規模のAIデータセンター構築を目指し、KDDIやソフトバンクなどと稼働に向けた協議を行なっている。