○6月は1%以上変動した日数は19営業日中1日(上昇が1日、下落はなし)で、2%以上変動した営業日はありませんでした。5月は1%以上変動した日数は22営業日中3日(上昇が3日、下落はなし)でした。年初来では、1%以上変動した日数は21日(上昇が14日、下落が7日)で、2%以上変動した日数は1日(上昇)でした。2023年通年は、1%以上変動した日数が250営業日中63日(上昇が37日、下落が26日)、2%以上変動した日数が2日(上昇が1日、下落が1日)でした。

 6月は19営業日中4日で日中の変動率が1%以上となり、2%以上変動した日はありませんでした。対して5月は1%以上の変動が22営業日中4日で、2%以上変動した日はありませんでした。年初来では、33日で日中の変動率が1%以上となり、2%以上変動した日数は2日ありました。2023年通年では1%以上の変動が113日、2%以上の変動が13日で、3%以上の変動はありませんでした(直近で3%以上の変動があったのは2022年11月30日)。2022年は1%以上の変動が218日、2%以上の変動が89日、3%以上の変動が20日でした(4%以上の変動が4日、5%以上の変動が1日)。

 過去の実績を見ると、6月は56.3%の確率で上昇し、上昇した月の平均上昇率は3.89%、下落した月の平均下落率は3.30%、全体の平均騰落率は0.75%の上昇となっています。2024年6月のS&P500指数は3.47%の上昇でした。

 7月は60.4%の確率で上昇し、上昇した月の平均上昇率は4.94%、下落した月の平均下落率は3.24%、全体の平均騰落率は1.70%の上昇となっています。

 今後の米連邦公開市場委員会FOMCのスケジュールは、2024年は7月30日-31日、9月17日-18日、11月6日-7日、12月17日-18日、2025年は1月28日-29日となっています。

●主なポイント

 ○6月の市場は3.47%上昇(配当込みのトータルリターンはプラス3.59%)となり、5月の上昇基調(4.80%上昇、同プラス4.96%)が持続しました。終値での最高値を月内に7回更新し、終値での最高値は5487.03を付け、6月の最終営業日には取引時間中の最高値5523.64を記録し、一気に5400台を突破して5500の大台に乗せましたが、終値が5500台に到達することはありませんでした。

 2024年第2四半期では3.92%上昇(同プラス4.28%)となり、2024年第1四半期の10.16%上昇(同プラス10.56%)、2023年第4四半期の11.24%上昇(同プラス11.69%)に続いて3四半期連続の上昇となりました。2023年第3四半期は3.65%下落(同マイナス3.27%)でした。年初来では14.48%上昇(同プラス15.29%)となり、年率換算すると31.18%上昇(同プラス33.05%)に相当します。

 S&P500指数の動きは引き続き政策金利が長期間にわたって高止まりすることを受け入れており、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ(0.25%)が9月に実施されるとの予想(確率は64%)が維持されています。一方で、先物市場は年内に2回目の利下げがあることを織り込んだ動きを見せています(とはいえ、先物にはヘッジやポジション調整の動きも反映されることも広く指摘されています)。要するに、米国経済と雇用(個人消費だけでなく、税収を通じて、財政赤字が続く政府支出を大きく下支えします)が底堅さを維持している限り、市場はFRBが思うように政策運営を進めていくことに異論はないようです。

 マグニフィセント・セブン銘柄に関して言えば(テスラ は年初来で株価が20.4%下落していますが、アップル は6月に9.6%という急上昇を演じ、年初来で9.4%上昇に返り咲きました)、これら7銘柄の市場への影響力は依然として大きく、S&P500指数の年初来上昇率に占める割合は59%となっています。また、7銘柄の6月の平均騰落率はプラス8.7%となり、S&P500指数(平均騰落率はプラス0.5%)をアウトパフォームしました。運用担当者もこれら7銘柄への投資を継続していますが、グループとしてではなく、各銘柄を個別に見極めています。