「デザインや機能性に注目したいポータブルオーディオ機器」を、イラスト入りでレビューする本企画。今回取り上げるのは、パソコン周辺機器で有名なエレコム(ELECOM)が販売している完全ワイヤレスイヤホン「LBT-TWS16CS」です。直販サイト価格は4980円(税込)。

 

パソコン周辺機器売り場でよく見かけるあのメーカー

エレコムと聞いて、「ああ、PC用マウスとかスマホ充電機器とか出してるとこね」とピンと来るのは、普段からパソコンやスマホ関連の情報に詳しい人でしょう。

 

ちなみにそんなに詳しくない人でも、メーカーロゴを目にすれば「あ、家電量販店で見たことある!」と思い出すのでは? 最近は家電事業にも参入していて、GetNaviをはじめとするモノ業界で話題になることも多かったりします。

エレコムの調理家電に注目! お皿のように食卓に馴染むIHホットプレート「HOT DISH」

 

…と、ここで「いやエレコムって、家電より前からイヤホンにも力を入れてたよね!」というポタオデファンの声が聞こえてきそうです。

 

そう、実はエレコム、有線イヤホンの時代から単なるPC周辺機器としてだけではなく、しっかり音にこだわったイヤホンも作ってたんですよね。かなり前ですが「意外にいい音、エレコム。」なんていうやや自虐の入った? 製品コピーもキャッチーでした。

 

で、今回取り上げるLBT-TWS16CSの印象を簡単に言うと、「そんなエレコムのイヤホン開発の知見を生かしつつ、今どきのニーズに合わせながら良い具合に力が抜けたTWS」です。

 

クリームソーダがモチーフのレトロポップなデザインが可愛い

本製品は、同時に発表された「LBT-TWS16」というイヤホンのカラバリシリーズだったりします。スタンダードシリーズもブラック、ネイビー、ピンク、ホワイトと、普通にオシャレなカラバリなのですが、これがLBT-TWS16CSになると、メロン、ラムネ、イチゴ、レモンという、ネーミングからしてテンションの上がる4色になるのです。

 

そう、このカラバリは「クリームソーダ」がモチーフ! つまり型番末尾のCS=クリームソーダということでしょう。

 

実物を見てみると、いやもう、まずパッケージが可愛い! クリームソーダが描かれ、ちょっとレトロなフォントを使った味わいあるデザイン。見つけたらジャケ買いしちゃいそうです。

↑ちょっと見てくださいよ、このグッとくるパッケージデザインを

 

そして中身を箱から取り出すと、スケルトンの充電ケースに目を惹かれます。スタンダードモデルとは異なる非常に抜け感のあるケースデザインは、透明なグラスの中に注がれた涼やかなソーダ水と、そこにアイスクリームが添えられている様子を彷彿とさせます。フタの表面に赤いサクランボが描かれているのも愛らしい!

↑4色ともカラーリングが絶妙で、アクセサリー感覚でバッグに入れられそうです

 

さらにイヤホン本体は、ソーダ水の中にアイスクリームが溶けて混ざったような、クリーミーな色なのがポイント。とにかく、4色とも全部可愛い!

↑ケースを開くと出てくるイヤホンはクリーミーな色合い。耳に挿れても変に主張しません

 

単体で見てもパステルカラーでキュートなイヤホンだなと思うのですが、それが充電ケースとセットになることで、まるでクリームソーダのグラス(=ケース)と中身(イヤホン)のようなストーリー性が生まれるのがニクいところです。

↑見てくださいよ(2度目)、この可愛さ

 

質量わずか3.6g! 軽い&エルゴノミクスデザインで耳にフィット

もちろんLBT-TWS16CSの良いところはカラーだけではありません。使い勝手の面で特筆すべきは、とにかく軽い! 充電ケースもかなりコンパクトなのですが、イヤホン本体にいたっては質量わずか約3.6g(1個)しかありません。

 

フォルムはシンプルながら、耳の形状に合わせたエルゴノミクスデザインを採用しており、耳に挿れるとしっかりフィットします。

 

筆者は女性で耳穴が小さめなため、普段からイヤホンを試すときは装着性をかなり気にするのですが、LBT-TWS16CSはかなりしっくりフィットしてくれて、変に飛び出ることもありません。同じように、耳および耳穴が小さめな人には有力な選択肢になるでしょう。

↑イヤホン本体は小さめ。落とさないように注意しましょう

 

日用品としての使いやすさも好印象

筆者は以前、このコーナーでドン・キホーテの完全ワイヤレスイヤホン「D-ANC-01」をご紹介したのですが、そのときと同じように、本機も日用品として使えるモデルとして基本的な機能を備えているのが好印象でした。

「安くて普通のがほしい」ならドン・キホーテの完全ワイヤレスイヤホンがドンピシャ!

 

BluetoothコーデックはSBCとAACに対応。また本体にはMEMS型マイクを搭載しているのでオンライン会議でも活用可能です。それにスマホやパソコンとのペアリングもスムーズで、人混みでも接続性は安定していました。

 

内部には、φ8.0mmの外磁型ダイナミックドライバー「Micro ETEM Driver(ELECOM Torus External Magnet Driver)」を搭載しています。実際に音を聴いてみると、音質傾向は低域寄り。もちろん、価格帯から言ってSN比とか解像感とかで勝負しているものではありませんが、コンパクトな筐体ながら弾力のある低域が心地よいです。EDMなど打ち込み系の楽曲を聴くと特にわかりやすいほか、ゲームプレイなど今どきのイヤホン使用シーンにもぴったり。

 

なお、筐体がコンパクトゆえの注意点があり、フィットしていない位置でも耳穴に入りやすいので、自分の耳穴に合うイヤーピースを選んで耳へのフィット性を高めることが重要。この辺は、上述の低音の聴こえ方にかなり影響します。また、本機はアクティブノイズキャンセリング機能が非搭載なので、フィット性に気をつけてナチュラルに遮音性を高めることで、より良いリスニング体験ができます。

 

改めて、これまでのエレコムのイヤホン開発の知見が生かされつつ、手軽に手に取って使えるモデルとして、カジュアルなバランスが良い1台。加えて、クリームソーダデザインの可愛さがフックになっているのもまた良し。家電量販店などでも数が少なくなってきているLBT-TWS16CS、あなたは何色……もとい、何味を選びますか?

 

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