英BBCが、旧ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害を巡る一連の問題について、SMILE-UP. 東山紀之社長に単独インタビューを敢行。日本時間30日午後12時30分から、同チャンネルで配信されることが分かった。

 昨年3月に英BBCのドキュメンタリー番組で取り上げられ、4月に元ジャニーズJr.で歌手のカウアン・オカモトが会見で性被害を受けたと主張したことで大きな注目が集まった性加害問題。「外部専門家による再発防止特別チーム」が同年8月に発表した調査報告書で「長期間にわたって性加害が繰り返されていた」と認定された。

 今年3月時点で約964人に及ぶ男性が被害者として名乗りを上げる中、実名で声を上げた被害者がネット上で誹謗中傷などの攻撃を受け、1人が自ら命を絶つ悲劇を招いた。

 騒動の発端から1年を経て、BBCジャーナリストのモビーン・アザーが日本を再訪。その余波を調査した。BBCは「亡くなった男性の遺族にインタビューを行い、男性や遺族がどのような状況にあるのかを聞きました」と報告。BBCによると、男性の妻は「ほかに誰かが続かないとつぶれてしまうんじゃないかと思い、名乗り出た」と男性が話していたことや、「SMILE-UP.」が「被害者ではない可能性の高い方が、虚偽の話をされているケースが複数ある」とする声明をHPに掲載した後、誹謗中傷が増えたことなどを証言しているという。

 さらに、東山社長に対し単独取材を敢行。インタビューでは、被害者に対してどのような補償やサポートを提供しているのか、被害者に対する誹謗中傷に事務所としてどう対処するつもりなのか、また事務所スタッフによる虐待の疑惑が新たに出たことについて、厳しい質問を投げかけた。

 東山社長へのインタビューは今年2月に行われた。約60年におよぶ事務所の歴史の中で、経営幹部がメディアの取材に応じる初めて。30日にBBCニュースチャンネルで放送される番組「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」 (英題The Shadow of a Predator)内で放送される。