世界ツアー中のマドンナ
 昨年夏、「深刻な細菌感染症」で緊急入院し、一時は命の危機にあったと報じられた米ポップ界の女王マドンナ(65)。その後、奇跡の復活を果たし、現在は悲願の世界ツアーを行っている。コンサートで臨死体験を語ったり、35歳年下の恋人を披露したり、はたまた演奏中に派手にすっ転んだりと何かと注目を集めているが、今月初めに行われたライブでは車いすの観客に立つように迫ったとして批判を浴びた。

マドンナにあおられた? 車いすの観客が沈黙破る

 今月初めに米ロサンゼルスで開催されたマドンナのコンサートに、車いすで参加したヴァネッサ・ゴーマンさん。このたび、米芸能ゴシップサイト『TMZ』の取材に応じ、公演中にマドンナから立ち上がるよう煽られたことについて、思いを語った。

「車いすに乗っている人の中には、立てる人もいますから。彼女は私にまひがあることに、ただ気づいていなかったんだと思います」

 1999年の自動車事故で身体にまひが残り、ふだんから車いすを利用しているというゴーマンさん。ところが、マドンナのコンサートに行った際、ステージ上から「そこで座っている人、何してるの? なんで座ってるわけ?」と一喝された。

 ただ発言直後、観客席に近づき、状況を理解したマドンナはすぐに謝罪。「ああ、OKわかった。適切ではない発言だった。ごめんなさい。来てくれて嬉しいわ」と語りかけた。

 これに対し、ゴーマンさんは観客席からマドンナに愛を叫び、謝罪に応えたそう。また、その後も「コンサートを楽しめた」といい、「すぐに謝ってくれて感謝しています」「特に悪意はなかったでしょうし、怒りの感情もありません」と話している。

◆ずっと立っていなきゃいけないわけ? SNSで炎上続く

 そのときの様子を捉えた動画がTikTokで拡散され、大きな波紋を呼んでいた今回の出来事。

 その場で直ちに謝罪したマドンナの対応を評価し、「言われた人が気にしていないなら、これ以上騒ぐ必要はない」という意見もある一方で、否定的な反応も。当事者のゴーマンさんが擁護するコメントを出した後も、SNS上では「ひどすぎる、チケットを払い戻せ!」「ちゃんと謝っていなかった」と一部で炎上が続いている。

 また「人が座っている理由は山ほどあるし、それは全て認められるべき」「お金を出してコンサートに行って、ずっと立っていなきゃいけないわけ?」「何時間も立ちっぱなしはツライ」といった声も多数寄せられ、「ライブは立ってみるもの」という考え方に疑問を抱く人も少なくないようだ。

◆「さすが!」「口パク?」ステージ上で派手に転んでも余裕の表情

 2月には、コンサート中に思いっきり転倒したことが伝えられたマドンナ。1986年のヒット曲『オープン・ユア・ハート』を椅子に座って歌っていた際、その椅子を移動させようとしたダンサーの1人が、ステージ上でつまずき転倒。その拍子に自身も椅子から転げ落ち、しばらくの間、床の上を這うような姿勢に。

 ところが、そんな状態でも変わらず歌声が鳴り響いていたことから、口パク疑惑が一気に浮上。「高いチケット代を払ったのに口パクだなんて」「そろそろ引退すべきでは」など厳しい声が寄せられた。

 一方で、「歌って踊るアーティストなら、ある程度の口パクは仕方ない」と一定の理解を示す意見、「ハプニングも笑い飛ばして、パフォーマンスを続けるマドンナ。すごいプロ根性!」といった称賛の声も上がった。

◆生死をさまよったマドンナが完全復活。35歳年下彼氏も披露

 昨年夏、「深刻な細菌感染症」で倒れ、一時は意識不明の重体となっていたマドンナ。その後、復帰を果たし、昨年10月にキャリア40周年を祝う世界ツアー「セレブレーション」をスタートさせた。

 悲願のツアーを無事行うことができたことについて、「私が今ここにいることは奇跡」と話していた彼女。「病院で昏睡状態になっていたとき、神から『一緒に行こう』と呼びかけられた」と驚きの臨死体験をコンサートで明かし、話題を呼んだ。

 昨年12月14日に行われたコンサートには、交際中の35歳年下のボクサー、ジョシュ・ホッパー氏も登場。ステージ上でキスを披露するなどアツアツぶりを見せつけていた。

 ただ、この日はマドンナが遅刻し、公演開始時刻から2時間以上も遅れてスタート。観客席から大ブーイングが起こり、一部のファンから訴えられる事態に発展した。

 何かと物議を醸しているセレブレーションツアーは、4月下旬に南米メキシコで公演が行われた後、5月上旬にブラジルで大規模な無料コンサートを開催し、終了する予定。残念ながら今回のツアーを日本で見ることはできなかったが、またいつか来日し、元気な姿を見せてほしい。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>