(NY時間09:35)(日本時間23:35)
エヌビディア<NVDA> 755.53(+80.81 +11.98%)

 エヌビディア<NVDA>が大幅高。前日引け後に11-1月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益が予想を上回ったほか、売上高も予想を上回った。注目のAIチップを取り扱うデータセンター部門の売上高は184億ドルと予想を大きく上回っている。ガイダンスも公表し、第1四半期の売上高の見通しは240億ドル±2%と、こちらも予想を大きく上回った。

 想定以上に強い決算となり、株価上昇を正当化する一助となっている。同社のAIアクセラレーターへの旺盛な需要で予想を打ち砕く連鎖が拡大。フアンCEOは声明で「アクセラレーターと生成AIは転換点を迎えている。企業、産業、国家を問わず、世界中で需要が急増している」と述べた。

 注目の決算だっただけに市場からも様々な見方が出ているが、概ねポジティブな見方が多く、AI関連製品への旺盛な需要から同社は引き続き利益を得ているとの評価のようだ。

 アナリストはAI需要が顕著に持ちこたえていることを今回の決算は強調したと指摘。「同社のチップに対する加速度的な需要が前例のない成長 を牽引している。来年にかけて、同社がAIコンピュートの分野を支配し続けることは明らだ」と述べている。

 一方、一部のアナリストからは「第4四半期の結果と第1四半期の好調なガイダンスを発表したが、“衝撃と畏怖に欠ける内容”ではあった。業績の上方修正幅は小さく、供給は重視されず、需要や新市場が重視された」といった辛口のコメントも聞かれた。ただ、同アナリストは880ドルまで目標株価を引き上げている。

 なお、最も強気なアナリストの目標株価は1200ドル。

(11-1月・第4四半期)
・1株利益(調整後):5.16ドル(予想:4.60ドル)
・売上高:221.0億ドル(予想:204.1億ドル)
  データセンター:184億ドル(予想:172億ドル)
  ゲーム:29.0億ドル(予想:27.2億ドル)
  プロフェッショナル・ビジュアル:4.63億ドル(予想:4.35億ドル)
  自動車:2.81億ドル(予想:2.72億ドル)
・粗利益率(調整後):76.7%(予想:75.4%)
・FCF:112.2億ドル(予想:108.2億ドル)

(2-4月・第1四半期見通し)
・売上高:240億ドル±2%(予想:219億ドル)
・粗利益率(調整後):76.5~77.5%

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美