ミランFWカマルダが15歳でデビュー…セリエAの最年少出場トップ10とは?
今月25日、セリエAで新たな歴史が生まれた。まだ16歳にも満たないプレーヤーが最年少出場記録を打ち立てたのだ。
あどけない顔のミランのストライカーは、今月25日のセリエA第13節のフィオレンティーナ戦で83分にFWルカ・ヨヴィッチに代わってピッチに投入された。彼の年齢は15歳260日。フランチェスコ・カマルダが歴史にその名を刻んで瞬間である。
ミラノ生まれのカマルダは、7歳にしてミランの下部組織に加入すると驚異的な才能を発揮し始める。ミランのアカデミーで89試合に出場して「485ゴール」という耳を疑うようなゴール数を叩き出すと、14歳にしてU−19チームに昇格。今シーズンはUEFAユースリーグでもゴールを奪って結果を残すと、ケガ人続出のトップチームから声がかかった。そして今月25日、73番を背負う少年は「15歳260日」でセリエAのピッチに立ち、100年以上の歴史を誇るリーグの最年少出場記録を打ち立てたのだ。
それでは、カマルダは一体誰の記録を更新したのか。セリエAの最年少出場ランキングを見てみよう。
[写真]=Getty Images
■6位〜10位
最年少出場の10位は、のちにイタリアを世界の頂点に導き、数々の栄光を築くことになるMFアンドレア・ピルロだ。稀代のプレイメーカーは、1994年に地元ブレシアのユースチームに加入すると、翌年5月に「16歳2日」でセリエAのピッチに立つことに。すでに降格が決まっていたこともあり、名将ミルチェア・ルチェスクが16歳になったばかりの才能を大抜擢したのである。
9位は、今回のトップ10で唯一の外国人選手、ヴァレリ・ボジノフだ。のちにマンチェスター・シティやユヴェントスなどでもプレーする元ブルガリア代表ストライカーは、13歳の時にレッチェに加入すると、2年後の2002年1月にわずか「15歳346日」でセリエAデビューを飾った。これはセリエAの外国人の最年少出場記録として今も破られていない。
8位はFWエディ・サルセド。現在スペイン2部のエルデンセでプレーしている22歳のストライカーは、6年前の2017年8月にジェノアで「15歳323日」にして華々しいデビューを飾った。その後、インテルに引き抜かれるも出番はなく、ここ5シーズンはローン移籍を繰り返している。
7位はFWジュゼッペ・カンピオーネの「15歳298日」。1989年にボローニャで若くして注目を浴びたウィンガーだが、結局セリエAのピッチに立ったのは2回だけ。1994年に、21歳の若さにして交通事故で帰らぬ人となった。
6位は、1930年に「15歳294日」の若さでデビューを果たした元クレモネーゼのFWアリスティド・ロッシだ。クレモネーゼ一筋でプレーした地元の才能は、1937年5月のメッシーナ戦で試合中に頭部を負傷し、病院に搬送されて治療を受けたが、肺に深刻なダメージを負っており、4カ月後に23歳でこの世を去った。
■5位:ジャンニ・リベラ(15歳288日) アレッサンドリア
のちにミランやイタリア代表で栄光の日々を送るMFジャンニ・リベラは、地元のアレッサンドリアで選手キャリアをスタートさせると1959年にわずか「15歳288日」でセリエAデビュー。その4カ月後には、セリエA史上2番目に若いゴールまでマークした(16歳68日)。そして1960年に名門ミランに加入すると、2度のチャンピオンズカップ制覇などに貢献。そのミランでは1960年11月に「17歳80日」にしてユヴェントス戦でゴールを奪い、これがミランのセリエA最年少ゴール記録となっているが、近いうちにカマルダによって更新されるだろう!
■3位タイ:ピエトロ・ペッレグリ(15歳280日) ジェノア
今季トリノでリーグ戦2ゴールを決めている22歳のFWピエトロ・ペッレグリが4位に入っている。ジェノア生まれのストライカーは、2016年12月に地元クラブで「15歳280日」にしてデビュー。当時のセリエA最年少出場記録に並ぶと、5カ月後には「16歳72日」というセリエA歴代3位の最年少ゴールを決めた。
その後、2018年に2500万ユーロ(約40億円)でモナコに引き抜かれ、キリアン・エンバペが保持していた同クラブの最年少出場記録を更新。しかしフランスではあまり結果を出せず、母国イタリアに戻ってきた。
■3位タイ:アメデオ・アマデイ(15歳280日) ローマ
歴代最高のイタリア人ストライカーの一人に挙げられるFWアメデオ・アマデイは、1937年にローマで「15歳280日」にしてセリエA最年少デビューを飾った。この記録は84年後に破られることになるが、彼は未だに破られぬ記録も持っている。デビュー戦の1週間後、アマデイは「15歳287日」にしてキャリア初ゴールをマーク。チームは1−5で敗れるも、この時の記録は86年経った今も破られてはいない。無論、フランチェスコ・カマルダが3週間以内にゴールを奪ってしまえば別の話だが…。
■2位:ウィズダム・アメイ(15歳274日) ボローニャ
ほぼ前線の選手で埋め尽くされた最年少ランキングにおいて、ディフェンダーとして唯一ランクインしたのがウィズダム・アメイだ。現在18歳のセンターバックは、2021年5月のセリエA第36節のジェノア戦で当時の最年少記録を打ち立てることに。89分にピッチに投入されて「15歳274日」でセリエAデビュー。84年も続いていたアマデイの記録をわずか「6日」だが更新した。
イタリア生まれながら、トーゴ人の父とナイジェリア人の母を持つアメリは、今年10月にU−19イタリア代表デビュー。今季はボローニャのU−19チームでプレーしておりセリエAのピッチには立っていないが、将来が楽しみなセンターバックだ。
■1位:フランチェスコ・カマルダ(15歳260日) ミラン
そして新たに最年少記録を打ち立てたのが冒頭で説明したFWフランチェスコ・カマルダだ。16歳までプロ契約を結べないため、15歳でプロの試合に出場するにはイタリアサッカー連盟の特別な許可が必要だが、それも無事に下りて「15歳260日」でセリエA最年少記録を樹立した。次に狙うのは、アマデイが持つ「15歳287日」のセリエA最年少ゴール記録となる。
(記事/Footmedia)
あどけない顔のミランのストライカーは、今月25日のセリエA第13節のフィオレンティーナ戦で83分にFWルカ・ヨヴィッチに代わってピッチに投入された。彼の年齢は15歳260日。フランチェスコ・カマルダが歴史にその名を刻んで瞬間である。
ミラノ生まれのカマルダは、7歳にしてミランの下部組織に加入すると驚異的な才能を発揮し始める。ミランのアカデミーで89試合に出場して「485ゴール」という耳を疑うようなゴール数を叩き出すと、14歳にしてU−19チームに昇格。今シーズンはUEFAユースリーグでもゴールを奪って結果を残すと、ケガ人続出のトップチームから声がかかった。そして今月25日、73番を背負う少年は「15歳260日」でセリエAのピッチに立ち、100年以上の歴史を誇るリーグの最年少出場記録を打ち立てたのだ。
[写真]=Getty Images
■6位〜10位
最年少出場の10位は、のちにイタリアを世界の頂点に導き、数々の栄光を築くことになるMFアンドレア・ピルロだ。稀代のプレイメーカーは、1994年に地元ブレシアのユースチームに加入すると、翌年5月に「16歳2日」でセリエAのピッチに立つことに。すでに降格が決まっていたこともあり、名将ミルチェア・ルチェスクが16歳になったばかりの才能を大抜擢したのである。
9位は、今回のトップ10で唯一の外国人選手、ヴァレリ・ボジノフだ。のちにマンチェスター・シティやユヴェントスなどでもプレーする元ブルガリア代表ストライカーは、13歳の時にレッチェに加入すると、2年後の2002年1月にわずか「15歳346日」でセリエAデビューを飾った。これはセリエAの外国人の最年少出場記録として今も破られていない。
8位はFWエディ・サルセド。現在スペイン2部のエルデンセでプレーしている22歳のストライカーは、6年前の2017年8月にジェノアで「15歳323日」にして華々しいデビューを飾った。その後、インテルに引き抜かれるも出番はなく、ここ5シーズンはローン移籍を繰り返している。
7位はFWジュゼッペ・カンピオーネの「15歳298日」。1989年にボローニャで若くして注目を浴びたウィンガーだが、結局セリエAのピッチに立ったのは2回だけ。1994年に、21歳の若さにして交通事故で帰らぬ人となった。
6位は、1930年に「15歳294日」の若さでデビューを果たした元クレモネーゼのFWアリスティド・ロッシだ。クレモネーゼ一筋でプレーした地元の才能は、1937年5月のメッシーナ戦で試合中に頭部を負傷し、病院に搬送されて治療を受けたが、肺に深刻なダメージを負っており、4カ月後に23歳でこの世を去った。
■5位:ジャンニ・リベラ(15歳288日) アレッサンドリア
のちにミランやイタリア代表で栄光の日々を送るMFジャンニ・リベラは、地元のアレッサンドリアで選手キャリアをスタートさせると1959年にわずか「15歳288日」でセリエAデビュー。その4カ月後には、セリエA史上2番目に若いゴールまでマークした(16歳68日)。そして1960年に名門ミランに加入すると、2度のチャンピオンズカップ制覇などに貢献。そのミランでは1960年11月に「17歳80日」にしてユヴェントス戦でゴールを奪い、これがミランのセリエA最年少ゴール記録となっているが、近いうちにカマルダによって更新されるだろう!
■3位タイ:ピエトロ・ペッレグリ(15歳280日) ジェノア
今季トリノでリーグ戦2ゴールを決めている22歳のFWピエトロ・ペッレグリが4位に入っている。ジェノア生まれのストライカーは、2016年12月に地元クラブで「15歳280日」にしてデビュー。当時のセリエA最年少出場記録に並ぶと、5カ月後には「16歳72日」というセリエA歴代3位の最年少ゴールを決めた。
その後、2018年に2500万ユーロ(約40億円)でモナコに引き抜かれ、キリアン・エンバペが保持していた同クラブの最年少出場記録を更新。しかしフランスではあまり結果を出せず、母国イタリアに戻ってきた。
■3位タイ:アメデオ・アマデイ(15歳280日) ローマ
歴代最高のイタリア人ストライカーの一人に挙げられるFWアメデオ・アマデイは、1937年にローマで「15歳280日」にしてセリエA最年少デビューを飾った。この記録は84年後に破られることになるが、彼は未だに破られぬ記録も持っている。デビュー戦の1週間後、アマデイは「15歳287日」にしてキャリア初ゴールをマーク。チームは1−5で敗れるも、この時の記録は86年経った今も破られてはいない。無論、フランチェスコ・カマルダが3週間以内にゴールを奪ってしまえば別の話だが…。
■2位:ウィズダム・アメイ(15歳274日) ボローニャ
ほぼ前線の選手で埋め尽くされた最年少ランキングにおいて、ディフェンダーとして唯一ランクインしたのがウィズダム・アメイだ。現在18歳のセンターバックは、2021年5月のセリエA第36節のジェノア戦で当時の最年少記録を打ち立てることに。89分にピッチに投入されて「15歳274日」でセリエAデビュー。84年も続いていたアマデイの記録をわずか「6日」だが更新した。
イタリア生まれながら、トーゴ人の父とナイジェリア人の母を持つアメリは、今年10月にU−19イタリア代表デビュー。今季はボローニャのU−19チームでプレーしておりセリエAのピッチには立っていないが、将来が楽しみなセンターバックだ。
■1位:フランチェスコ・カマルダ(15歳260日) ミラン
そして新たに最年少記録を打ち立てたのが冒頭で説明したFWフランチェスコ・カマルダだ。16歳までプロ契約を結べないため、15歳でプロの試合に出場するにはイタリアサッカー連盟の特別な許可が必要だが、それも無事に下りて「15歳260日」でセリエA最年少記録を樹立した。次に狙うのは、アマデイが持つ「15歳287日」のセリエA最年少ゴール記録となる。
(記事/Footmedia)