映画『OUT』より安倍要(水上恒司)
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 映画『ドロップ』などの品川ヒロシ監督の新作『OUT』(公開中)に出演している水上恒司の激変ぶりが注目を浴び、「最初誰だか分からなかった」「イメージが違いすぎて全く気が付かなかった」と驚きの声が続々寄せられている。

 本作は、品川監督の中学からの友人・井口達也の自伝がベースで、みずたまことが作画を手掛けた同名ヤンキー漫画が原作。少年院から出所した元暴走族の青年・達也(倉悠貴)が、更生を誓いながらも再び抗争に巻き込まれていくストーリーで、水上は達也と絆をはぐくんでいく暴走族「斬人」の副総長・安倍要を演じている。漫画の映画化作品においてはビジュアルが要となるが、水上は肉体改造を経て筋骨隆々のマッチョなヤンキーに変身。金髪リーゼントにもみあげ&ひげというワイルドな風貌で、黒の特攻服もキマッている。ビジュアル面のみならず、ドスの効いた話し方や顔つきなど、従来のイメージを覆す化けっぷりを見せている。

 水上にとって初のヤンキー役となるが、その姿に「ヒゲと髪型のせいで最初誰だか分からなかった」「全然いつもと印象ちがった」「水上くんだと認識するまでに数分掛かった」「今まで見たことない恒司くんばかり」「想像以上にはまり役で驚いた」「カッコいいじゃ収まらない」と驚き、絶賛の声が相次いでいる。

 オフィシャル資料によると、品川監督は「彼の身体のデカさと肉体的な強さに惚れたんです」と述懐。「それに、1年ぐらい仕事ができなかった彼はキツかったはずだし、そこからのし上がってくるときの気合いみたいなものはやっぱり役に載ると思うんです」と言い、その期待は要の衣裳をまとい、ヘアメイクを施した水上を最初に見たときに確信に変わったという。「“似てる!”って思いました。最初はアクションが全然ダメだったんだけど、それも2回目の練習のときに激変して。野球をもともとやっていた彼は体幹が強いから、強そうな要に説得力が出ました」。さらに、品川監督が“最初はトゥーマッチかな?”と思っていた要の劇画チックな喋り方も見事にものにした水上に対し、以下のように賛辞を送っている。

 「彼があの大声でバシッと言うと、現場が締まるし、最後の病院やガソリンスタンドのシーンではいい顔をするんですよね。要のあの喋り方であれだけの感情を込められるのはやっぱりスゴい。病室の枕元の折り鶴を見て『何だ、この汚ねえ鶴は?』って言うところもバカにしているその言葉にちゃんと愛情が籠っている。本当に男っぽい要にしてくれた。でも、みずた先生は『要は実はヒロインなんです』と仰っていて(笑)。『ゲバラ三兄弟』の三男・下原賢三と最後に激闘する達也には“要の敵”という想いも載っかっているんです」

 7月期の月9ドラマ「真夏のシンデレラ」ではライフセーバー兼医師のスーパーさわやかな好青年役で話題を呼んだ水上。今後は連続テレビ小説「ブギウギ」でヒロイン(趣里)の最愛の人を演じるほか、福原遥とダブル主演を務める映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』も待機中。1945年の戦時下の日本にタイムスリップしてしまったヒロインを助ける特攻隊員を演じる。(編集部・石井百合子)